週報No.2463 詩篇(157)詩篇58篇1~5節「悪の権力の告発」

2024年9月22日(日) 午前10時半

頌  栄   私たちはほめたたえる        2番
讃  美   恵みの御座から          11番
使徒信条
讃  美   イエスより受けるみことばは    218番
聖書交読   イザヤ書12章
主の祈り
讃  美   主イエスはみずから        223番
聖書朗読   詩篇58篇1~5節
メッセージ  詩篇(157)         眞部明牧師
「悪の権力の告発」
讃  美   みたまに心を開いたときに     303番
頌 栄   栄光あれや  3番

詩篇58篇1~5節
< 58 > 指揮者のために。「滅ぼすな」の調べに合わせて。ダビデのミクタム
58:1 力ある者よ。ほんとうに、おまえたちは義を語り、人の子らを公正にさばくのか。
58:2 いや、心では不正を働き、地上では、おまえたちの手の暴虐を、はびこらせている。
58:3 悪者どもは、母の胎を出たときから、踏み迷い、偽りを言う者どもは生まれたときからさまよっている。
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>「悪の権力の告発」(一部分)

おそらく、この「力ある者」は、「さばき人」か、「権力を持つ人々」のことを指していると思われます。彼らが、権力を行使して、民をさばくとき、真実に、神の義に基づいて行なっているかと、作者ダビデは、強く追及しています。

これは、建前の正しさや公平さを、正しているのではありません。自分のたましいを、神の前にさらけ出して立つ時の真実の状態を言つています。

他人を批判したり、議論する時、表向きの建前は正当なことを主張していても、腹の底では、別の事を企んでいることがあります。権力のある人が、自分の私利私欲のために、建前の正義を振りかざして、アブシャロムのように、一般民衆に宣伝すると、国民は容易に欺かれて、大きなわざわいを受けるのです。政治家や経済界のリーダーたちは、毎日これを繰り返しているのです。それによって、国民は右に左に動かされているのです。

私たちはいつでも、真実に神の前に立って生きていなければなりません。

私たちも、言い訳や反論をしようとすると、いろいろな表向きの建前を正当化しようとしないでしょうか。あなたが語っている義や、他人をさばいて批判している公正さは、論理上は真実に見えていますが、心の底まで真実なのでしょうか。

この世の中には、理屈の上では正しくても、現実には通用しないことが沢山あります。

2~5節、口では義を語り、表向きは公正なさばきをしているように見せている、権力者たちの心の中の不正と、手の暴虐を、告発しています。
2節前半「心では不正を働き、」

律法学者、パリサイ人たち、祭司、レビ人は、口では義を語り、正義を主張していても、貧しい者、弱い者、やもめ、みなしご、傷ついた者を見捨てています。

イエス様の良いサマリヤ人の中で(ルカ10:30~37)、祭司やレビ人は、礼拝をつかさどる人です。その人が、同胞のユダヤ人が半殺しにあっていたのに、見ぬふりをして、通り過ぎて行ったのです。その心は、冷淡で、悪意に満ちています。

2節後半「地上では、おまえたちの手の暴虐を、はびこらせている。」

権力者たちが、不正と暴虐を行なっていることによって、一般民衆の心の状態が、聖なる神を思う、思いを失ってしまい、不正、不義、暴虐が、国中にはびこってしまうようになっていっています。

これは、昔も今も、同じです。
今も、国中に、こういう悲惨な社会を作ってしまっています。少し前、小学低学年の娘さんが、父親の虐待暴力に耐えかねて、学校の先生に「どうにかなりませんか。」と緊急の助けを、求めています。
しかし、その少女は、学校からも、児童相談所からも助けは来ることがなく、翌日、父親に殺害されています。この少女は、言葉だけ、もっともらしいことを言うだけの大人に絶望したことでしょう。

3節前半「悪者どもは、母の胎を出たときから、踏み迷い、」と言っています。

ダビデは人のたましいの中に、生まれながらの罪の性質を持って生まれていることを知っていました。その生まれながらの罪の性質は、義とはほど遠い、ひねくれた道徳心を持っています。

3節後半「偽りを言う者どもは、生まれた時からさまよっている。」

彼らは生まれながらの罪の性質を使って、神から遠ざかり、さまよい、定まりがなく、偽りを言い続けています。

4節「彼らは、蛇の毒のような毒を持ち、耳をふさぐ、耳の聞こえないコブラのよう。」

「蛇の毒」とは、蛇の姿をとった悪魔の危険性を指しています。

……彼らが、悪知恵を働かせて、さばき人の地位と権力とを持つようになると、悪魔の巧みな邪悪さは、人の心におおいをかけて、みことばの光が輝かないようにし、みことばの甘さを感じ無くし、みことばの中に神の権威を見い出せないようにして欺いたのです。

悪魔は、今や、攻滑な権力者を手下に使って、非常に危険になっているのです。

5節「これは、蛇使いの声も、巧みに呪文を唱える者の声も、聞こうとしない。」

これは悪しき権力者たち、悪しきさばき人たちの、社会に与える悪い脅威を示しています。彼らが、善良な社会に与える影響は、人々のたましいの根まで腐らせる深刻なものになります。

彼らは、蛇使いの声にも、巧みに呪文を唱える者の声にも、誰の声にも従わなくなり、かつての日本の権力者たちが、戦争に走って行ったように、破滅の脅威をもたらして来ているのです。

罪の性質を持って生まれて来た人間は、神の警告の声に、聞き従わなくなってしまったのです。……

<今週の活用聖句>

詩篇58篇11節
「こうして人々は言おう。
『まことに、正しい者には報いがある。
まことに、さばく神がおられる。』」

<集会案内>

◇9月25日(水)聖別会はお休みします。

地の塩港南キリスト教会
〒233-0022 横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421
牧師 真部 明

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