書籍紹介 「結婚へのアドバイス」
まなべあきら著 B6 164頁
祝福された結婚生活とクリスチャン・ホーム建設のための絶対必読書です。これから結婚する人も、すでに結婚している人も、必ず、役立ちます。
目次
1章 結婚のための準備
1、尊敬される人になりなさい
2、模範的な夫婦をよく観察しなさい
3、できるだけ早く、祈り始めなさい
4、この人が神のみこころの人か?
5、結婚相手を求める前に友を求めよ
6、相手を良く知り、自分もよく知ってもらう
7、思わせぶりの話をしないこと
2章 結婚を前提とした恋愛
8、恋愛のあいまいさ
9、恋愛にみられる三つのタイプ
10、愛することと恋愛
11、なぜ、愛するのか?
12、愛は、芽生えさせ、育てるもの
13、互いに同じ方向に向かう
14、良い影響を与える愛
15、恋愛における壁と自己矛盾
16、本当に結婚したいのか?
17、恋愛する資格
18、異性の魅力とは何か?
19、健康な美人と不健康な美人
20、男女の偏見
21、恋愛は人を変えるか?
22、失恋の痛手
23、愛でない恋もある
3章 祝福された結婚をするために
24、デートのあとの自己判断
25、結婚の条件
26、祝福された結婚をするために
以下、抜粋
はじめに
私は、結婚カウンセラーではありません。キリスト教会の牧師です。しかし、牧師として相談を受ける中で、結婚に関するものがかなりあります。
「どうしたら、結婚相手を見つけることができるでしょうか?」
「神様は、私の結婚相手を導いてくださるでしょうか?」
「この人は私の結婚相手として神のみこころでしょうか?」
「この人と結婚して、うまぐやっていけるでしょうか?」
「私と結婚してくれる人など、いるでしょうか?」
など、内容は様々ですが、みな真剣です。
結婚生活は正常な場合、どちらかが召天するまで続くものです。その長い結婚生活が祝福されたものになるか、どうか、ということは、二人がどういう人格の持ち主なのか、そして、二人が結婚に対して、どういう態度をとっているか、ということによって、ほぼ決まってしまいます。それ故、どういう人と結婚するかということは、非常に重要なことなのです。
それにもう一つ、祝福されたクリスチャン・ホームが建設されていくということは、キリストの教会にとって、非常に大きな力になっていくことですので、ぜひ、多くの祝福されたクリスチャン・ホームが誕生し、健全に育っていくことを願わずにはおられません。
私はこれまで、家庭建設や児童教育について、いくつかの本を書いてきましたが、ここにもう一冊、この小冊子をこれから結婚しょうとしている若い方々に贈って、私の心からの願いを表したいと思います。
この本の内容は、私が日頃、相談を受けながら気づいたこと、考えたこと、また重要と思われることを書き連ねたものですので、決して結婚相談所で話されるようなものではありません。しかし、ここに書きましたようなことを十分に配慮されて生活されるならば、必ず、祝福された結婚に到達できると確信しています。
一九八九年一一月 二〇日
著者 まなべ あきら
1章 結婚のための準備
一、尊敬される人になりなさい
結婚相手は、自分が相手を見つけるのではなく、相手に自分を見つけてもらうことによってのみ出会うことができます。そのためには、尊敬するより、尊敬される人になることが不可欠です。あなたがどんなに相手を尊敬していても、相手があなたを尊敬していなければ、あなたはその人と結ばれることができません。特に、女性は尊敬できる男性としか結婚したいとは思いません。
よく持ち込まれる相談の中に、「結婚すれば平安が得られると思うのですが‥‥」という人がいます。これは間違っています。結婚を自分が平安を得るための手段にしようとしているなら、それは自分の重荷を相手に背負わせて、自分が平安になろうとしていることで、それは、はなはだしい自分中心です。そういう気持ちがある時は、結婚すべきではありません。結婚しても、決してうまくいきません。結婚で失敗するのは、結婚して自分が幸せになろうとする時です。相手を幸せにしてあげようとして失敗することもあります。どちらも自分のことしか考えていないのです。相手のためと言いながら、相手が何を考えているかあまり考えようとしないからです。
互いに相手を尊敬する状態がくずれ始めると、結婚生活はゆれ始めます。結婚生活では表面だけのメッキは通用しません。必ず、はがされます。結婚するまではごまかせても、それが本人の実質とあまりにも離れ過ぎていると、却って裏切られた気持ちにさせてしまいます。
ですから、普段の生活で、裏表のない生き方をしたいものです。その上で尊敬される人になることが絶対に必要です。
尊敬されるといっても、学歴や職業や身なりのことではありません。真実で正直であること、責任はきちんと果たす人であること、約束はちゃんと守る人、いつも勤勉に学び続ける人、積極的で希望をもって進んでいる人、仕事においても一応の成果を示し、努力している人、信仰的に真面目で真剣な人、すなわち、必ず、集会には出席しており、聖書もよく読んでおり、自ら喜んで他人の重荷も多少背負える人、特に、クリスチャンなら、信仰的に成長していることです。
これらのことはどれも特別なことではなく、だれでも少し心がけさえするなら、必ず、できることです。ただ、こういうことは、今日したから、明日なれるというものではありません。一年、二年と積み重ねていって出来るものです。信仰によってコツコツと人格を成長していけば、必ず、あなたは尊敬される人になります。たとい、あなたの身近に適当な異性がいなくても心配ありません。神様は、尊敬されるべき人がいるのに放っておかれるお方ではありません。あなたの周囲にいる人々が、あなたを見て、「あの人のために、だれかふさわしい人はいないか」と心を用いてくださるようにと、神様は働きかけてくださいます。
ですから、結婚相手はどこにいるのかと捜し回る前に、あなた自身が尊敬される人になってください。特に、身近な家庭や職場の人たちから尊敬される人になってください。教会の人たちからも尊敬される人になってください。異性から尊敬される前に、同性から尊敬される人になってください。あなたがそのような人になっていくにつれて、神はあなたのために多くの人々を使って働きかけてくださいます。
ただし、ここで注意したいことがあります。それは、いろいろな人があなたに「この人はどうか?」という話を持ってきても、すぐに「ハイ」と言わないことです。まず、祈ってください。その時、早い時期から自分の結婚のために祈っている人には力が与えられているでしょう。そして、もし、「この人はどうだろうか」と思う人がいたら、少なくとも一年は付き合ってみることです。その間に、結婚生活について、突込んだ話し合いをします。そして、神のみことばを求めます。その上で、両方が神の導きと確信できたら、結婚へと進んでいったらよいでしょう。
結婚のために、あなた自身がぜひしなければならないことは、あなた自身をつくり上げることです。尊敬される人になることです。これは、たとい仕事ができても、信仰をおろそかにしていたりすると、知らず知らずのうちに人格は堕落し、高慢や自己中心の自我の強情が出てきて、人々の信頼を失ってしまうのです。こういうことに、若い人はほとんど気づいていません。しかしそれはあなたにとって、はね返ってきます。
普通の人で結構です。ただ、人格的に尊敬される人になってください。
以上、抜粋