うそをついたこども(こどもトラクト)

みなさんは、おとうさんやおかあさんのおつだいをしていますか。あるところに、ひつじばんをしているどもがいました。
まいにち、羊といっしょにはらにいき、羊がくさをたべたり、はったりしているのを、みているのです。
でも、 それがまいにちのことで、だんだん

「あーあ、たいくつだなあー」

と、おもいました。


そこで、ある

「よし。なにか、おもしろいことをして、みんなを、おどろかせてやろう。」

と、おかにのぼって、むらのほうにむかって大声おおごえでさけびました。

「たいへんだよーお。たいへんだよーお。
だれか、はやくきてくれー。」


そのこえをきくと、はたけ仕事しごとをしていたひとたちは、びっくりして、はしってきました。
人びとが丘の上にあつまってくると、その子は、

「うそだい、うそだい。」

といって、からかいました。
それでも人びとは、

「うそでよかった。」

と、あんしんして、かえっていきました。
ところが、この子は、それが、おもしろくて、しかたありません。


それから、二、三日たって、また、

「オオカミだー。オオカミがきたよー。
羊が、かみころされるよー。」

と、大声で、さけびました。

村の人たちは、こんどは、ほんとうだ ろうとおもって、はしってきました。
ところが、やっぱりうそだったので、ぶつぶつおこりながら、畑へかえっていきました。
けれども、その子は、もう、おもしろくてたまりません。
たいくつになると、

「オオカミだー。 オオカミだー。」

といって、村の人びとをだまして、よろこんでいました。


ところが、ある日、ほんとうにオオカミがてきました。
その子は、こしをぬかすほど、おどろいて、

「オオカミだー。オオカミだー。
こんどは、ほんとだよー。」

と、声をしぼって、さけびましたが、もう村の人は、だれもきてくれませんでした。

「また、あのうそつきの子が、うそをいっている。」

といって、畑しごとをつづけていました。
オオカミは、羊をかみころしてしまい、その子にも、かみついて、ころしてしまいました。


さあ、せいしょのことばを、よんでみましょう。

たがいにうそをってはならない。』(コロサイ人への手紙3章9節)

いつわりをおこなうものは、そのなか(天国てんごく)にけっしてはいれない。』(ヨハネの黙示録2章2節)

うそをったり、人をだましたりすると、
そのときは、おもしろいと、おもいますが、
あとで、たいへんおそろしいことにあいます。

そればかりでなく、天国にもはいることができません。
うそをついたことのある人は、イエスさまに、おわびしましょう。

そしていつも正直しょうじきこころでいなさい。
そうすれば、イエスさまが、あなたを幸福こうふくにしてくださいます。

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