週報No.2384　詩篇（82）32篇1～5節「赦された喜び」

2023年3月26日(日)　午前10時半

礼拝メッセージ　詩篇32篇1～5節「赦された喜び」 眞部明牧師

＜礼拝メッセージ＞（一部分）

この神の愛を、私たちはどのようにして知ることができるでしょうか。

それは、イエス・キリストの十字架が、私の罪の身代わりの代価であると、心に信じて、受け入れることによってです。

主なる神は、私たち人間が神のご命令にそむいて罪を犯したとき、人類を滅ぼしてしまわないで、神ご自身が人となられて、私たちの身代わりとなって、十字架の死をお受け下さったのです。

それ故、キリストの十字架は、最も美しい神の愛、アガペーなのです。……

神の愛は、正しい人にだけ与えられると、思っていませんか。罪人、卑しい人には与えられないと思っていませんか。事実は全く逆です。神の愛は、罪人に対して与えられています。イエス・キリストの十字架によって、神が私を愛していることを知るのです。
十字架の愛よりも、大いなる愛はありません。

「人がその友のためにいのちを捨てるという、これよりも大きな愛はだれも持っていません。」（ヨハネ15：13）

この神の愛によって、罪がおおわれ、赦された人は幸いです。

詩篇32：1～2には、「三つの罪の認識」が記されています。

第一は、1節「そむき」、5節後半「そむきの罪」Transgressions
これは、神の律法を乗り越えて、違反することです。ヘブル語ではペシャーで、神との関係における律法的反逆です。これは、ガードレールを乗り越えて、事故を起こした車と同じです。

第二は、1節と5節の「罪」Sin、へブル語のハター、あるいはハッター、ギリシャ語のハマルティヤー、的をはずすこと。誤った動機で行なう罪の行為。逸脱、動機と目的に関する罪です。
神が人を創造された目的を外してしまっていることです。人は神を愛して、信頼して、従順に従い、人が互いに助け合って交わるために造られました。アダムとエバは、この神の創造の目的を外れてしまいました。

イエス・キリストの救いは、この目的を回復することです。即ち心を尽くして神を愛することと、隣人を愛することです。

第三に、2節の「咎」は、Iniquity、へブル語のアウオンで、心の状態、腐敗性、罪の性質を指しています。

2節最後の「その心に欺き」これは、Guile、欺き、ずるさ、悪の知恵を意味します。

これら三つの用語が使われていることは、罪が三種類あるのではありません。罪は二種類しかありません。罪の性質と、行ないとしての犯した罪です。しかし、ダビデは自分の罪を、三重の意味に自覚していたのです。

3～4節、罪の結果生じた、たましいの中での深刻な苦しみを記しています。

3節「私は黙っていたときには、一日中、うめいて、私の骨々は疲れ果てました。」罪を神に告白しないように、心を閉じていると、罪が潜在意識の中に閉じ込められ、それは遂に、肉体的苦痛という徴候となって現われて来ました。ダビデには、奥深い心の痛みとうめきとなって、現われて来ました。人の心の中は、決して喜びに満ちていません。心の中は暗く、苦しみと悲しみに満ち、偽りと高ぶりに満ちています。

4節「それは、御手が昼も夜も私の上に重くのしかかり、私の骨髄は、夏の日照りでかわききったからです。」ダビデは罪を持ったままの苦しい経験を、終日、叫んでいます。この深刻な不快感は、眠っている間も消えませんでした。このしつこさは、そのまま逃れることのできない神の正義の御手を示しています。

この重圧に、作者ダビデは頑固に抵抗したことにより、彼の精神力は衰え、体力も失われて、長い間、日照りだった木のようにしぼみ衰えてしまったのです。罪は生きていて、心を食い尽くすのです。

5節はダビデの罪の告白です。

ダビデの救いの転換点は、神の前に罪を隠して、罪の責めを追い払おうと考えていた自分の背徳を、彼が神に罪を正直に告白し、隠さずに認めた時に、やって来ました。この時の悔い改めの行為が、真実で確かだったので、5節の言葉は現在形で書かれています。「私のそむきの罪を主に告白しよう。」今現在、ダビデが自分の罪を告白しているかのような雰囲気が伝わってきます。

そして、神の赦しのみわざが全く確実だったので、6節を境にして、詩の調子が変わっています。

このダビデの罪の告白は、単純明快で、何の難しいところもありません。ただ、高慢な人にはできません。その高慢の故に、人は滅びるのです。……

＜今週の活用聖句＞

詩篇32篇1～2節
「幸いなことよ。そのそむきを赦され、罪をおおわれた人は。幸いなことよ。主が、咎をお認めにならない人、心に欺きのないその人は。」

＜集会案内＞

◇3月29日（水）聖別会（137）午前10時半
聖化の信仰（4）信仰の道（2）どのように信じるのか？

次週は、受難週（4月2日～8日）、そして、復活節（9日）を迎えます。

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