音声:信仰の列伝(42) 「ついに王となったダビデ」(サムエル記第二、2:1~11)へブル人への手紙11章32~34節

2017年6月4日 (日) 午前10時半
礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

へブル人への手紙11章32~34節
11:32 これ以上、何を言いましょうか。もし、ギデオン、バラク、サムソン、エフタ、またダビデ、サムエル、預言者たちについても話すならば、時が足りないでしょう。
11:33 彼らは、信仰によって、国々を征服し、正しいことを行い、約束のものを得、獅子の口をふさぎ、
11:34 火の勢いを消し、剣の刃をのがれ、弱い者なのに強くされ、戦いの勇士となり、他国の陣営を陥れました。
【新改訳改訂第3版】

<インフォメーション>

なぜ、神は、ダビデをすぐに全イスラエルの王にしなかったのか。七年半も、長い間、ユダの家の王だけにとどめ置かれたのか。これには、二つの理由があります。

一つは、ダビデが高慢になるか、どうかを試すためです。急に高く引き上げられて、高慢にならない人はいません。後に、ダビデも全イスラエルの王になって、繁栄した時、高慢に陥って、神のさばきを受けています。苦難の中の訓練も苦しいですが、高く上がって、繁栄した時の懲らしめも厳しいものです。

「同じように、若い人たちよ。長老たちに従いなさい。みな互いに謙遜を身に着けなさい。神は高ぶる者に敵対し、へりくだる者に恵みを与えられるからです。ですから、あなたがたは、神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神が、ちょうど良い時に、あなたがたを高くしてくださるためです。」(ペテロ第一、5:5~6)

ダビデ自身がこう言っています。

「神へのいけにえは、砕かれたたましい。砕かれた、悔いた心。神よ。あなたは、それをさげすまれません。」(詩篇51:17)

おそらくダビデには、イスラエル全土の王となる力量はあったでしょう。しかし神は、もう七年半の長きにわたって、ユダだけの王にとどめ置かれたのです。すべてに神の時があるのです。

「神のなさることは、すべて時にかなって美しい。神はまた、人の心に永遠への思いを与えられた。しかし、人は、神が行なわれるみわざを、初めから終わりまで見きわめることができない。」(伝道者の書、3:11)

もう一つの理由は、ユダ以外のイスラエルの民の心は、まだサウルの家に結びついており、サウルの軍の将軍アブネルは、サウルの子イシュ・ボシェテを全イスラエルの王として、王国を再興しようと、努力しています。こうしてアブネルの軍隊とダビデの軍とは、長く争いが続いたのです。

人の心は、すでに破滅していても、真理からはずれていることが明らかでも、そこに留まり続けて、決定的な滅亡に巻き込まれてしまうのです。

<今週の活用聖句>
ペテロの手紙第一、5章6節
「ですから、あなたがたは、神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神が、ちょうど良い時に、あなたがたを高くしてくださるためです。」

上の写真は、エルサレムにあるダビデの墓といわれる場所の近くにあったダビデ王の像です。
ダビデの墓のある部屋は、シナゴーグになっていて、その二階は、アパルームと呼ばれ、最後の晩餐があったところとされています。


これは、エルサレムにできたダビデの町の再現図です。一番上にひときわ大きなダビデの宮殿が見えます。
紀元前1006年、サウル王の死後、ダビデがユダ部族の王になり、まず、ヘブロンを首都として7年半治めました。その後、ダビデは、ユダ部族と他のイスラエル部族との間に挟まれたエブス人の町エルサレムを攻略して首都とし、イスラエル統一王国を築き、33年間治めて生涯を終えました。

地の塩港南キリスト教会
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