週報No.2241　希望の預言エゼキエル書（25）「偽預言者の弾劾」　エゼキエル書 13:8～23

2020年6月28(日)　午前10時半

礼拝メッセージ　 眞部　明　牧師

エゼキエル書 13:8～23
13:8 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたは、むなしいことを語り、まやかしの幻を見ている。それゆえ今、わたしはあなたがたに立ち向かう。──神である主の御告げ──
13:9 わたしは、むなしい幻を見、まやかしの占いをしている預言者どもに手を下す。彼らはわたしの民の交わりに加えられず、イスラエルの家の籍にも入れられない。イスラエルの地にも入ることができない。このとき、あなたがたは、わたしが神、主であることを知ろう。
13:10 実に、彼らは、平安がないのに『平安』と言って、わたしの民を惑わし、壁を建てると、すぐ、それをしっくいで上塗りしてしまう。
13:11 しっくいで上塗りする者どもに言え。『それは、すぐはげ落ちる。』大雨が降り注ぎ、わたしが雹を降らせ、激しい風を吹きつける。
13:12 すると、壁が倒れ落ちる。人々はあなたがたに向かって、『上塗りしたしっくいはどこにあるのか』と言わないだろうか。
13:13 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしは、憤って激しい風を吹きつけ、怒って大雨を降り注がせ、憤って雹を降らせて、こわしてしまう。
13:14 あなたがたがしっくいで上塗りした壁を、わたしが打ちこわし、地に倒してしまうので、その土台までもあばかれてしまう。それが倒れ落ちて、あなたがたがその中で滅びるとき、あなたがたは、わたしが【主】であることを知ろう。
13:15 わたしは、その壁と、それをしっくいで上塗りした者どもへのわたしの憤りを全うして、あなたがたに言う。壁もなくなり、それにしっくいを塗った者どもも、いなくなった。
13:16 エルサレムについて預言し、平安がないのに平安の幻を見ていたイスラエルの預言者どもよ。──神である主の御告げ──
13:17 人の子よ。自分の心のままに預言するあなたの民の娘たちに、あなたの顔を向け、彼らに預言して、
13:18 言え。神である主はこう仰せられる。みなの手首に呪法のひもを縫い合わせ、あらゆる高さの頭に合うようにベールを作って、人々をわなにかける女たちにわざわいが来る。あなたがたは、わたしの民である人々をわなにかけて、自分たちのために人々を生かしているのだ。
13:19 あなたがたは、ひとつかみの大麦のため、少しばかりのパンのために、まやかしに聞き従うわたしの民にまやかしを行い、死んではならない者たちを死なせ、生きてはならない者たちを生かして、わたしの民のうちでわたしを汚した。
13:20 それゆえ、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、あなたがたが、人々を鳥を取るようにわなにかけたのろいのひもに立ち向かう。それらをあなたがたの腕からもぎ取り、あなたがたが鳥を取るようにわなにかけた人々を、わたしが放す。
13:21 わたしは、あなたがたのベールをはがし、わたしの民をあなたがたの手から救い出す。わなにかかった者たちは、もうあなたがたの手のうちにいなくなる。このとき、あなたがたは、わたしが【主】であることを知ろう。
13:22 あなたがたは、わたしが悲しませなかったのに、正しい人の心を偽りで悲しませ、悪者を力づけ、彼が悪の道から立ち返って生きるようにしなかった。
13:23 それゆえ、あなたがたは、もう、むなしい幻も見ることができず、占いもできなくなる。わたしは、わたしの民をあなたがたの手から救い出す。このとき、あなたがたは、わたしが【主】であることを知ろう。」
【新改訳改訂第３版】

＜礼拝メッセージ＞（一部分）

　神の第一の挑戦は、13：8です。

「それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたは、むなしいことを語り、まやかしの幻を見ている。それゆえ今、わたしはあなたがたに立ち向かう。－神である主の御告げ。－」
彼らの心と態度とことばが、うそ、偽りである故に、神は彼らに敵対されます。
「わたしが真理である。」と言われる神は、うそ偽りの含まれていることばが、神のメッセージとして語られるのを静めることができません。我慢ならないのです。

　神の真理を取り扱う者は、信徒であれ、牧師であれ、説教者であれ、自分の知恵、考えを捨てて、神の真理、聖書の真理を、割引せず、水増しせず、そのまま語らなければなりません。偽りの人を欺く、毒麦の種を蒔く人々に対して、主イエス様は「わたしは、あなたがたを全然知らない。不法をなす者ども、わたしから離れて行け。」（マタイ7：23）という断罪の宣告によって、明らかに，されています（マタイ13：24～30）。

　第二の挑戦は、偽りの預言者、教師たちを、神の民の中から排除することです。神の挑戦が段々と頂点に達して、彼らが神の民の中から排除されることが宣告されています。この時代の終末が来ていることを示しています。その時代の預言が実現し始めています。
「わたしは、むなしい幻を見、まやかしの占いをしている預言者どもに手を下す。彼らはわたしの民の交わりに加えられず、イスラエルの家の籍にも入れられない。イスラエルの地にも入ることができない。このとき、あなたがたは、わたしが神、主であることを知ろう。」（13：9）

　偽預言者とそれに従う者たちは、神の民から除外されています。
「私の民の交わり」とは、神の臨在と恵みを受ける領域のことです。偽預言者とそれに従う者たちは、もはや神の臨在と恵みを受ける礼拝をささげる領域に入れません。「籍にも入れられず」は、文字通りには「登録されない」です。これは、この時よりずっと以前から続いてきた歴代の神の民の信仰の継承からはずれることを言っています（創世記5：1、出エジプト記32：32）。

　この最後の宣告は、捕囚の時代のエゼキエルの預言であることは明白です。この宣告は、エルサレム滅亡の時、生き残った偽預言者が、捕囚期間中も生き延びて、回復の時、エルサレムに帰って来ることはないことを宣言しています。

　偽りを語る預言者たちは、モーセの時代にカデシュ・バルネヤで反逆した者たちのように、安息の契約の地に入れないのです（ヘブル4：10～11）。

　13：10～16、この警告は、マタイ7：24～27の「岩の上に家を建てた人と砂の上に家を建てた人」のイエス様の警告と同じです。

　偽預言者たちの約束した、しっくいで白く塗った壁のような、うわべだけの安心、うわべだけの安全、うわべだけの繁栄は、神ご自身が敵対して滅ぼしてしまわれるという挑戦です。神を敵にして、反逆して、勝てる人は一人もいません。

　真に神から出たことでないことを行なおうとするとき、執拗に他人の賛成の承認を得ようとします。そして大方の人は、自分の選択をはっきり言わず、後になっていろいろ批判をしますが、神はその態度を認めてくださいません。

　また自分で計画を立てて実行していく力のない人は、他人が立てた計画をあたかも自分の計画であるかのように賛成しますが、その最後の責任を取ろうとしません。別の安易な道に行きます。

　15節の終わりに「…壁もなくなり、それにしっくいを塗った者もいなくなった。」と言っています。

　神の真理から外れた働きは、どんなに盛んに活動していても、永遠のいのちの実を結ぶことはなく、その働きと働き人は破滅するのです。私たちは、真理にあって力があり、真理を離れては力がありません（コリント第二、13:8)。

　聖書が偽預言者を指して描写して使っている比喩は、奥深い章味があるようです。

　エゼキエルの時代には、「狐」（13：4）と言われ、イエス様は、ヘロデを「狐」と呼んでおられ（ルカ13：32）、偽預言者たちを「貧欲な狼」（マタイ7：15）と呼んでおられます。

　最後の時代について語る時には、恐るべき獣の性質を取るものに描写されています。ダニエル書7：19～23では、第四の獣の角が聖徒たちに戦いを挑んでいます。ヨハネの黙示録13章では、神を汚す名をつけた獣が海からのぼって来ています。

　「しかし、悪人や詐欺師たちは、だましたりだまされたりしながら、ますます悪に落ちていくのです。」（テモテ第二、3：13）

＜今週の活用聖句＞

ヨハネの福音書10章14節
「わたしは良い牧者です。わたしはわたしのものを知っています。
また、わたしのものは、わたしを知っています。」

＜集会案内＞
　　　　　　　　　
◇7月1日（水）聖別会　午前10時半
「訓練された人々（21）クリスチャン生活の訓練（1）近道はない」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5－22－2　TEL/FAX 045（844）8421

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