週報No.2288 希望の預言エゼキエル書(69)「新しい幻」 40:1~4

2021年5月23日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 40:1~4
40:1 私たちが捕囚となって二十五年目の年の初め、その月の十日、町が占領されてから十四年目のちょうどその日、【主】の御手が私の上にあり、私をそこへ連れて行った。
40:2 すなわち、神々しい幻のうちに、私はイスラエルの地へ連れて行かれ、非常に高い山の上に降ろされた。その南のほうに町が建てられているようであった。
40:3 主が私をそこに連れて行かれると、そこに、ひとりの人がいた。その姿は青銅でできているようであり、その手に麻のひもと測りざおとを持って門のところに立っていた。
40:4 その人は私に話しかけた。「人の子よ。あなたの目で見、耳で聞き、わたしがあなたに見せるすべての事を心に留めよ。わたしがあなたを連れて来たのは、あなたにこれを見せるためだ。あなたが見ることをみな、イスラエルの家に告げよ。」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

【この幻の意味の検証】

1、 このエゼキエルの神殿の幻は、ソロモンの神殿に次ぐ、第二神殿の模型ではありません。このような巨大な神殿が、世界のどこにも、今もって建設されていません。因みに、ソロモンの神殿はモーセの時代の会見の天幕が原型となっています。

新約の私たちにとっては、キリストの御霊を内住しているクリスチャンが「神の神殿」と言われています(コリント第一、3:16)。

2、 これはまた、第二神殿で表わそうとした、荘厳さ、雄大な理想を示したものではありません。この象徴的な構造の記述がそれを許しません。即ち、エゼキエルの神殿と礼拝は、第一(ソロモン)の神殿及び第二(ゼルバベル)の神殿のいずれにも適合しません。また、へロデの神殿(第三の神殿と呼ばれています)とも、大きな隔たりがあります。

3、 聖所、大庭、門、城壁などの位置と大きさに違いがあります。
これは高い山の上にあるかのように、そびえています。

4、 従来の神殿から、撤廃されたものがあります。
幻の神殿には、契約の箱がありません。贖罪所がありません。備えのパンがありません。燭台がありません。至聖所を隔てる垂れ幕がありません。ケルビムがいません。モーセの律法の石の板がありません。大祭司がいません。祭司職はツァドクの子らに限られ、レビ人は神殿で奉仕する階級の人としては消滅しています。イスラエルの三大祭のうち、五旬節(ペンテコステ)がありません。この幻には、贖いの日(第七の月の10日、今の9月頃)もありません。

5、付け加えられたものもあります。
この幻では、神の栄光が東から帰られています。
ユダの民は捕囚にされて行った所から、永遠に住むために帰還し(43:1~5)、生ける水が祭壇の下から湧き出しています(47:1~5)。多くの木があります(47:7,12)。聖地は、十二部族に従って、新しく分配されています。

支配者とそれの属するもの、郊外地、新しい都、巨大な神殿地域など、全てがイスラエルの未来の再建である、千年王国の光栄に向かって、集中されています。

それ故、この預言の全ては、神が選民イスラエルと全地に与えられる約束の祝福の象徴的表現です。

間違いなく、この幻は終末の栄光の日、神がその民に約束なさった一切が実現する時に、イスラエルに起きることです。

しかし、エゼキエルの神殿の預言を将来文字通りに実現すると信じる人は、次のように主張します。

先ず、過去の歴史の中にエゼキエルの神殿が建てられたことはなかった。これはなお将来のことであるとしています。

次に、将来の神殿は、反抗する者の反抗を受けるとしています(第ニテサロニケ2:4)。またヨハネの黙示録11章で、二人の証人の預言と災害などが、成就する必要があります。

第三に、エゼキエルの神殿は人間の歴史上、最後の時のユダヤ人の回復に続く、預言的なものです。それ故、この預言は、栄光に満ちた地上の王国において成就し、イエス・キリストの贖いの計画は終わることになると言っています。

象徴的解釈を信じる人は、次のように主張します。

キリストのただ一回だけの十字架の犠牲によって、キリストの贖いは完成しているのです(へブル10:18~19)。

第二に、ユダヤ人でもイエス・キリストの贖いを信じていなければ、真の神の民になることはできません。イエス・キリストを信じる聖徒たちが、真の神の王国の相続者です(マタイ21:43、ローマ2:28~29))。
「しかし、あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。それは、あなたがたを、やみの中から、ご自分の驚くべき光の中に招いてくださった方のすばらしいみわざを、あなたがたが宣べ伝えるためなのです。あなたがたは、以前は神の民ではなかったのに、今は神の民であり、以前はあわれみを受けない者であったのに、今はあわれみを受けた者です。」(ペテロ第一、2:9~10)

第三に、黙示録の記者であるヨハネは、回復した神の民を、「名前が小羊のいのちの書に記されている人々」(ヨハネの黙示録21:27)に当てはめています。それ故、エゼキエルの新しい神殿は、ヨハネの黙示録21~22章の中で実現する、と主張します。

それ故、エゼキエルの預言の結論は、彼の時代の様式で書かれていますが、将来に来る、真の神の王国の預言と受け止めるべきです。

<今週の活用聖句>

コリント人への手紙第一、3章16節
「あなたがたは神の神殿であり、神の御霊があなたがたに宿っておられることを知らないのですか。」

<集会案内>

◇5月26日(水)聖別会(41)午前10時半
聖化における転機(3)「義認(新生)と聖化(2)」

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