週報No.2325 詩篇(26) 10篇「神の審判の介入」 10:12~18

2022年2月6日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

詩篇 10:12~18
10:12 【主】よ。立ち上がってください。神よ。御手を上げてください。どうか、貧しい者を、忘れないでください。
10:13 なぜ、悪者は、神を侮るのでしょうか。彼は心の中で、あなたは追い求めないと言っています。
10:14 あなたは、見ておられました。害毒と苦痛を。彼らを御手の中に収めるためにじっと見つめておられました。不幸な人は、あなたに身をゆだねます。あなたはみなしごを助ける方でした。
10:15 悪者と、よこしまな者の腕を折り、その悪を捜し求めて一つも残らぬようにしてください。
10:16 【主】は世々限りなく王である。国々は、主の地から滅びうせた。
10:17 【主】よ。あなたは貧しい者の願いを聞いてくださいました。あなたは彼らの心を強くしてくださいます。耳を傾けて、
10:18 みなしごと、しいたげられた者をかばってくださいます。地から生まれた人間がもはや、脅かすことができないように。
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

12~13節「主よ。立ち上がってください。神よ。御手を上げてください。なぜ、悪者が、神を侮(あなど)るのでしょうか。彼は心の中で、あなたは追い求めないと言っています。」

ここでは作者は、悪者が神を侮(あなど)る動機を、訴えています。私たちが神に対して抱く動機は、非常に大事です。主を愛する動機で仕える生活をするなら、主は喜んで下さいます。

しかし作者の敵は、高慢で自分中心から、神を侮(あなど)っていたので、神のさばきを受けます。

そこで再び作者は、神に叫び求めていますが、ここでは悪人の悪行を止めさせることを求めたのではなく、悪人を滅ぼすために、神の審判を求めて、訴えています。

神に逆らう性質を持っている人は、神を侮(あなど)り続けて止めないからです。

「というのは、肉の思いは神に対して反抗するものだからです。それは神の律法に服従しません。いや、服従できないのです。肉にある者は神を喜ばせることができません。」(ローマ8:7~8)

この部分の主題は、16節前半の「主は世々限りなく王である。」です。

ここでの訴えは、これまでの悪人の行為の訴えから、神のご支配の特徴を取り上げることに転換しています。

この作者の訴えは、これまでの悪者の言い分、即ち「神は全く無力、無関心なのだ。」という、神を侮(あなど)った自己過信の態度を取り上げています。

16節後半「国々は、主の地から滅びうせた。」

神の審判は、確実に下りました。これは、歴史的事実です。
神に逆らった国々は、みな滅びました。エジプトも、アッシリヤも、バビロンも、ペルシャも、ギリシャも、ローマも、近代の専制君主たちが率いた近代帝国主義の国家も、その権力は人類にはなはだしい災いを与えましたが、全て滅びました。日本の先の戦争も、その一つです。

富と繁栄を持った民が、神を侮(あなど)ることによって滅んで行った経験を見て、私たちはへりくだって神のあわれみ深い救いを見い出すことを、神は求めておられるのに、未だに、人は神を見い出していません。一人一人の心の動機が、高慢で、神に逆らっているからです。

しかし主は、ご自分の民の悩みと苦しみに、みこころを留められるだけでなく、それに対してあわれみ深い行動を起こされる神です。

1、14節3~4行目「彼らを御手の中に収めるために、じっと見つめておられました。」

神が「じっと見つめておられる」のは、敵対者に対しては、神のさばきが確実に行なわれて行く様子を示しています。これは、神を愛する人にとっては、神の保護が確実に行なわれることです。

2、14節5行目「不幸な人は、あなたに身をゆだねます。」

これは、神への全き信頼です。
主は、ご自身に信頼する者を、見捨てることも、忘れることもなく、救われるお方です。長い間祈っていても中々答えられないと、主が答えられないと不信仰な思いを抱いて、諦(あきら)め半分の気持ちになることがあります。これはサタンの罠(わな)です。この罠(わな)を乗り越えた所に、神の救いがあるのです。

主イエスは、山が海に移ると言われましたが、簡単に、直ぐに移るとは言われませんでした。信じて疑わなければ、神の栄光を見ると言われました。そのためには、答えを得るまで信じきる信仰が必要です。その信仰とは、自分との忍耐の戦いです。

「ですから、あなたがたの確信を投げ捨ててはなりません。それは大きな報いをもたらすものなのです。あなたがたが神のみこころを行なって、約束のものを手に入れるために必要なのは忍耐です。」(ヘブル10:35~36)

3、14節最後の行「あなたはみなしごを助ける方でした。」

これは主のあわれみ深い行動です。
神は、ご自身に全く信頼する者のために、必ず、あわれみの行動を起こされるお方です。
マタイ15:22~27で、カナン人の女が、娘の病のために、「小犬でも主人の食卓から落ちるパンくずはいただきます。」と求めたのは、主のあわれみにすがった良い例です。

彼女はカナン人であって、ユダヤ人でなかったことを理由に、主は彼女の信仰を試みました。しかし、彼女は徹底的にへりくだって、主のあわれみを求めたのです。 …

<今週の活用聖句>

ルカの福音書1章45節
「主によって語られたことは必ず実現すると信じきった人は、何と幸いなことでしょう。」

<集会案内>

◇2月9日(水)聖別会(78)午前10時半
口ーマ人への手紙が教える全き聖化(5)
「ローマ6章 十字架による聖化」

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牧師 真部 明