週報No.2326 詩篇(27) 11篇「ゆるがない信仰」 11:1~3

2022年2月13日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

詩篇 11:1~3
< 11 > 指揮者のために。ダビデによる
11:1 【主】に私は身を避ける。どうして、あなたたちは私のたましいに言うのか。「鳥のように、おまえたちの山に飛んで行け。
11:2 それ、見よ。悪者どもが弓を張り、弦に矢をつがえ、暗やみで心の直ぐな人を射ぬこうとしている。
11:3 拠り所がこわされたら正しい者に何ができようか。」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

1節1行目、「主に私は身を避ける。」

これはダビデの信仰告白です。祈りの最初に、自分の信仰を明らかに告白することは、大事なことです。心のきよい者(マタイ5:8)であっても、試練の時や苦難の時には、心に不安な暗い雲がかかることがあります。

マタ 5:8 心のきよい者は幸いです。その人たちは神を見るから。

そのような時に、みことばを握って堅く立ち続けることは、たましいに勝利を与えられます。主イエスも、サタンの試みの時に、みことばを取って、勝たれました(マタイ4:1~11)。

マタ 4:1 さて、イエスは、悪魔の試みを受けるため、御霊に導かれて荒野に上って行かれた。
4:2 そして、四十日四十夜断食したあとで、空腹を覚えられた。
4:3 すると、試みる者が近づいて来て言った。「あなたが神の子なら、この石がパンになるように、命じなさい。」
4:4 イエスは答えて言われた。「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる』と書いてある。」
4:5 すると、悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の頂に立たせて、
4:6 言った。「あなたが神の子なら、下に身を投げてみなさい。『神は御使いたちに命じて、その手にあなたをささえさせ、あなたの足が石に打ち当たることのないようにされる』と書いてありますから。」
4:7 イエスは言われた。「『あなたの神である主を試みてはならない』とも書いてある。」
4:8 今度は悪魔は、イエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての国々とその栄華を見せて、
4:9 言った。「もしひれ伏して私を拝むなら、これを全部あなたに差し上げましょう。」
4:10 イエスは言われた。「引き下がれ、サタン。『あなたの神である主を拝み、主にだけ仕えよ』と書いてある。」
4:11 すると悪魔はイエスを離れて行き、見よ、御使いたちが近づいて来て仕えた。

私たちが、みことばと聖霊に頼っていない時は、サタンの攻撃にスキがあります。みことばと聖霊を心でしっかり握っていない時は、たいてい敗北しているでしょう。

作者ダビデは、詩篇56:3でも、「恐れのある日に、私は、あなたに信頼します。」と告白しています。ダビデは、苦難の日には、できるだけ早く、主に全く信頼していたのです。

苦難は、いつ来るかわかりません。この信仰の態度を取ることが、恐れや不信仰に陥らないために、最も良い方法です。

ヨブは、幸せの絶頂の日に。試練の炉の中に投げ込まれました。

1節後半、「どうして、あなたたちは私のたましいに言うのか。『鳥のように、おまえたちの山に飛んで行け。』」

ダビデは、渡り鳥に例えて、わずかな従者と共に、人里離れた山の中に身を隠したのです。

渡り鳥はただ飛ぶ時よりも、遠くに移動する時にずっと高い空を飛ぶことが知られています。それには、三つの理由があるようです。

第一は、高く飛べば、視野が広がり、飛んで行く目的の方角を見定めやすいからです。

第二は、天敵の猛禽の飛ぶコースから外れて、障害物も見極めやすいからです。

第三は、高い上空を流れる気流に乗って、少ない労力で、長距離を移動できるからです。

私たちの信仰も、いと高き神の御座近くに届けば、神のみこころも、ご計画も、もっとはっきりと知ることができます。

疑いや、不安、恐れ、思い煩いの心には、サタンの攻撃の嵐が強烈に吹きつけます。うなだれたままでは、避け所は見つかりません。悲観的に考えていては、救いは受けられません。神の愛を疑っていれば、救われません。不信仰な態度や言葉は、回りの家族や友人たちの心を陰鬱にしてしまいます。

ダビデのすぐれた神への賛美と祈りは、厳しい試練の中で生まれました。彼は、自分が苦難の中に沈んで行くのを感じていました。それでも、主はダビデを試練の嵐の真っ只中に、置いたままにされました。主はダビデに、厳しい試練の中でも、主に信頼して、主をほめ歌う信仰を訓練されたのです。その結果、苦しみの中でうめくようなこの詩篇が生まれたのです。

強風に翼を張って、上空に舞いかけること学ばせたのです。
猛威を振るう嵐の中で、大声で叫ぶ鷲のように、苦難の中でいと高き御座に着いておられる神を賛美したのが、この詩篇です。

小さい小鳥に何ができるでしょう。 飛ぶことと、鳴くことしかできません。しかしダビデの心に、慰めに満ちた歌を歌わせたのです。

このダビデの詩篇によって、どれだけの人々が生き返らされたか、力を受けたか、分かりません。

2節、「それ、見よ。悪者どもが弓を張り、弦に矢をつがえ、暗やみで、心の直ぐな人を射抜こうとしている。」

これはサウロ王や家来たちが、武器を持ってダビデを殺そうとしていた現実を物語っています。「弓を張り」は、実際の行為にせよ、言葉だけにせよ、敵意のある攻撃がたびたび行なわれていたことを示しています(詩篇37:14、エレミヤ書9:3)。

3節、「拠り所がこわされたら正しい者に何ができようか。」

神と正義を無視する、悪のまかり通っている社会では、正義の基礎がグラグラしています。そういう所では、善良な正しい人が、神の正義が破壊されるのを防ごうとしても、何ができるでしょうか、と作者は言っています。

これはダビデの従者たちの考えです。この人たちの進言は、ダビデのしようとしていることが、いかに無駄に終わってしまうかを、ダビデの常識に訴えて、説き伏せようとしています。
それでもダビデは、悪者たちが神の民を苦しめていることを見過ごしにできなかったのです。神に心を真っ直ぐに向けている心の直ぐな人を見捨てることができずに、主に叫び求めたのです。

<今週の活用聖句>

詩篇11篇1節前半
「主に私は身を避ける(依り頼めり)。」

<集会案内>

◇2月16日(水)聖別会(79)午前10時半
ローマ人への手紙が教える全き聖化(6)
「ローマ7章 律法によらない聖化」

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牧師 真部 明