週報No.2196 涙の預言エレミヤ書(103)「カルケミシュの戦い」エレミヤ書46:1~12
2019年8月25日 (日) 午前10時半
礼拝メッセージ 眞部 明 牧師
エレミヤ書46:1~12
46:1 諸国の民について、預言者エレミヤにあった【主】のことば。
46:2 エジプトについて、すなわちユーフラテス河畔のカルケミシュにいたエジプトの王パロ・ネコの軍勢について。ヨシヤの子、ユダの王エホヤキムの第四年に、バビロンの王ネブカデレザルはこれを打ち破った。
46:3 「盾と大盾を整えて、戦いに向かえ。
46:4 騎兵よ。馬に鞍をつけて乗れ。かぶとを着けて部署につけ。槍をみがき、よろいを着よ。
46:5 何ということか、この有様。彼らはおののき、うしろに退く。勇士たちは打たれ、うしろも振り向かずに逃げ去った。恐れが回りにある。──【主】の御告げ──
46:6 足の速い者も逃げることができない。勇士たちものがれることができない。北のほう、ユーフラテス川のほとりで、彼らはつまずき倒れた。
46:7 ナイル川のようにわき上がり、川々のように寄せては返すこの者はだれか。
46:8 エジプトだ。──ナイル川のようにわき上がり、川々のように寄せては返す。彼は言った。『わき上がって地をおおい、町も住民も滅ぼしてしまおう。』
46:9 馬よ、上れ。戦車よ、走れ。勇士たちよ、出陣だ。盾を取るクシュ人、プテ人、弓を引き張るルデ人よ。
46:10 その日は、万軍の神、主の日、仇に復讐する復讐の日。剣は食らって飽き、彼らの血に酔う。北の地、ユーフラテス川のほとりでは、万軍の神、主に、いけにえがささげられる。
46:11 おとめエジプトの娘よ。ギルアデに上って乳香を取れ。多くの薬を使ってもむなしい。あなたはいやされない。
46:12 国々は、あなたの恥を聞いた。あなたの哀れな叫び声は地に満ちた。勇士は勇士につまずき、共に倒れたからだ。」
46:13 バビロンの王ネブカデレザルが来て、エジプトの国を打つことについて、【主】が預言者エレミヤに語られたみことば。
46:14 エジプトで告げ、ミグドルで聞かせ、ノフとタフパヌヘスで聞かせて言え。「立ち上がって備えをせよ。剣があなたの回りを食い尽くしたからだ。
46:15 なぜ、あなたの雄牛は押し流されたのか。立たなかったのか。【主】が彼を追い払われたからだ。
46:16 多くの者がつまずき、倒れた。彼らは互いに言った。『さあ、私たちの民のところ、生まれ故郷に帰ろう。あのしいたげる者の剣を避けて。』
【新改訳改訂第3版】
<礼拝メッセージの要点>
7~12節は、エジプトの敗北の二つの理由を述べています。
即ち、エジプトの王パロの高ぶりと、万軍の主の御力です。
「ナイル川のようにわき上がり、川々のように寄せては返すこの者はだれか。エジプトだ。──ナイル川のようにわき上がり、川々のように寄せては返す。彼は言った。『わき上がって地をおおい、町も住民も滅ぼしてしまおう。』」(エレミヤ書46:7~8)
この言葉は、高ぶっているエジプトの王パロ・ネコを指しています。
「馬よ、走れ。戦車よ、走れ。勇士たちよ。出陣だ。盾を取るクシュ人、プテ人、弓を引き張るルデ人よ。」(エレミヤ書46:9)
クシュ、プテ、ルデは、エジプトの国境やその周辺に住み着いていた民で、パロに雇われて傭兵となった国々で、エジプトの同盟連合国となっていたのです。
「クシュ、プテ、ルデ、アラビヤ全体、クブ、彼らの同盟国の人々も、彼らとともに剣に倒れる。」(エゼキエル書30:5)
「その日には、万軍の神、主の日、仇に復讐する復讐の日、剣は食らって飽き、彼らの血に酔う。北の地、ユーフラテス川のほとりでは、万軍の神、主に、いけにえがささげられる。」(エレミヤ書46:10)
彼らの敗北の原因は、万軍の主のご計画に割り込んだからです。その日は、エジプトの勝利の日ではなく、万軍の主の勝利の日でした。バビロン軍は、エジプトの敗北を、万軍の主へのいけにえとしてささげたように描写しています。
それ故、聖書は、カルケミシュの戦争を勢力争いとしてではなく、神のご計画を成し遂げるための、霊的、宗教的意味の重要性を示しています。
それ故、カルケミシュの戦いは、世界の歴史を神の審判の道具として用いられた、バビロン一色に塗り変えた、転換点となったのです。この神の摂理のご計画の中に割り込もうとしたエジプトは滅んだのです。
「おとめエジプトの娘よ。ギルアデに上って乳香を取れ。多くの薬を使ってもむなしい。あなたはいやされない。」(エレミヤ書46:11)
エジプトの敗北は、治療法のない傷として描かれています。神に逆らった戦いをする者には、助けようがないのです。
「国々は、あなたの恥を聞いた。あなたの哀れな叫び声は地に満ちた。勇士は勇士につまずき、共に倒れたからだ。」(エレミヤ書46:12)
エジプトはバビロン軍と戦ったつもりですが、実際は神がエジプトと戦われたのです。ですから、敗北は決定的なものとなりました。
「勇士は勇士につまずき、共に倒れたからだ。」は、勇士と勇士が対決し、両方が死ぬまで戦い続けた激しい戦いをしたことです。
このカルケミシュの戦いは、歴史的事件ですが、預言者エレミヤは、この戦いが起きる前に、この箇所の預言的な歌を語ることによってカルケミシュの戦いで、エジプトが全滅することを宣言したのです。そして、それに続いてエジプトがバビロンの侵略を受けることも預言し、その同盟国の崩壊の中に、神のみこころと御力を見たのです。
それ故、この箇所の預言の詩は、神が預言者エレミヤに、神のみこころを預言する力と、神が人間の間で何を行なおうとしているかを悟る力とを、与えられたことを示しています。
「まことに、神である主は、そのはかりごとを、ご自分のしもべ、預言者たちに示さないでは、何事もなさらない。」(アモス3:7、創世記18:17)
ここから、私たちの信仰に役立つこと「三つのバランス」についてお話します。
第一に、信仰経験であるたましいの生まれ変わりの経験ときよめられる経験をすることです。信仰告白と水の洗礼を受けるだけでなく、聖霊による新生と聖化を御国に入るのに必要だと、主イエスはユダヤ人の教師ニコデモにも命じています。
第二は「子どもたちよ。私たちはこことばや口先だけで愛することをせず、行ないと真実をもって愛そうではありませんか。」(ヨハネ第一、3:18) みことばの実行です。
第三は、サタンや偽りの教えにだまされないために、健全な知識を学ぶことです。
この順序が大事です。第一を第一にしないと、律法主義や儀式主義、高慢な知識主義に陥ります。
<今週の活用聖句>
テモテへの手紙第一、6章12節
「信仰の戦いを勇敢に戦い、永遠のいのちを獲得しなさい。あなたはこのために召され、また、多くの証人たちの前でりっばな告白をしました。」
<集会案内>
◇8月28日(水) 聖別会 午前10時半
「福音的追求(6)」
※9月より、毎聖日礼拝後、30分くらい、「志道者会」を開きます。
当分の間、牧師が当ります。目的は、本教会に出席して、救い、聖潔(きよめ)の信仰の確信を持ちたい人の徳を助けるためです。信仰の基本、活用の仕方、を一緒に学びます。 参加は自由ですが、本教会で信仰を確立されたい方は、ぜひご参加下さい。皆さんが、他の人を導くことのできる個人伝道者になることを目指しましょう。
地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421