週報No.2195 涙の預言エレミヤ書(102)「バルクへの慰めのことば」エレミヤ書45:1~5
2019年8月18日 (日) 午前10時半
礼拝メッセージ 眞部 明 牧師
エレミヤ書45:1~5
45:1 ネリヤの子バルクが、ヨシヤの子、ユダの王エホヤキムの第四年に、エレミヤの口述によってこれらのことばを書物に書いたときに、預言者エレミヤが彼に語ったことばは、こうである。
45:2 「バルクよ。イスラエルの神、【主】は、あなたについてこう仰せられる。
45:3 あなたは言った。『ああ、哀れなこの私。【主】は私の痛みに悲しみを加えられた。私は嘆きで疲れ果て、いこいもない。』
45:4 あなたが主にこう言うので、【主】はこう仰せられる。『見よ。わたしは自分が建てた物を自分でこわし、わたしが植えた物を自分で引き抜く。この全土をそうする。
45:5 あなたは、自分のために大きなことを求めるのか。求めるな。見よ。わたしがすべての肉なる者に、わざわいを下すからだ。──【主】の御告げ──しかし、わたしは、あなたの行くどんな所ででも、あなたのいのちを分捕り物としてあなたに与える。』」
【新改訳改訂第3版】
<礼拝メッセージの要点>
以前のエレミヤは、エホヤキムに預言の巻物を小刀で引き裂かれ、炉で燃やされ、落胆の中で、バルクに口述していましたが、45章の時には、悩んでいる書記のバルクを慰めることができるようになっていました。バルクはエレミヤの友人であり、預言の筆記者でしたから、非常に親しい友人でした。しかしバルクもエレミヤも、互いに相談したり、相手の真似をしたりしませんでした。お互い個人個人が、みことばの光を経験して、働いていたのです。
主イエスの十二弟子すら、主を霊的に経験しようとせず、言い争ったり、一番弟子を狙っている始末です。
祈りにおいても、何事においても、友人の真似をして、同じ過ちに陥っていくのです。こうして、キリストの弟子になる者でも、変貌の山のモーセやエリヤという聖徒の人間を見て、主イエスを見ない、個人的神経験ができない人が増えているのです。
私たちは、人の教えを行なうのではなく、人の真似をするのではなく、みことばの光、聖霊の光、即ちキリストのご人格に従うのです。これが信仰です。このことを明確にするとき、他人の真似事をすることがなくなります。
同じ救いの真理でも、教えの知識として理解するなら、霊的いのちの経験になりません。しかし同じ真理を、主イエス様からのメッセージとして信じて受け入れるなら、いのちの光を経験するのです。(ヨハネ8:12)
エレミヤは、神の義のために迫害を受け始めたばかりのバルクを神のことばで慰める人になっています。
この短いメッセージは、二つの部分からなっています。一つは3節、バルクの嘆きの訴え、もう一つは4~5節、主の慰めです。
バルクの痛みは、ユダの国に下されようとしている破滅でした。彼の悲しみは、エホヤキムによって加えられた迫害でした(3節)。
バルクはエレミヤと、迫害から身を隠している間、憩いもない状態で、たましいは疲れ果てていました。
しかし、ユダの国はまだ最悪の状態には達していなかったのです。エホヤキムの迫害は、ユダ王国の破滅の始まりに過ぎなかったのです。パルクは、神の預言者エレミヤの書記として、同労者として、更に苦しみを味わわなければならなかったのです。
主は、この書記バルクの嘆きの訴えに対して、ご自分のご計画と約束を与えて、慰められました。(4節)
主のご計画は「見よ。わたしは自分で建てた物を自分で壊し、わたしが植えた物を自分で引き抜く。」という言葉の中に示されています。主なる神は、王国の建設者であり、神の神殿の建築家でもあります。また、ブドウ畑の農夫でもあります。
主なる神は、モーセの律法が硬直化し、律法主義の制度と化してしまった時、預言者サムエルを起こして、神の御声を語られました。
ダビデ王国の繁栄がソロモンの時代に絶頂に達し、そこからゲへナの谷に転がり落ちるように、ゼデキヤの時代まで偶像礼拝に固執しました。
そこで主は、預言者たちを遣わして、忍耐に忍耐を重ねて、王たちと民に悔い改めの招きを続けましたが、拒絶を続けたのです。
神は、このように偶像礼拝を離れようとしない、汚れてしまった古い国を壊して、新しい未来の王国、イエス・キリストの王国の建設の実行に取り掛かったのです。これは、春の新芽の牧草を求めて、春先に害虫駆除も兼ねて、野焼きをするのと同じです。
「わたしはまことのぶどうの木であり、わたしの父は農夫です。わたしの枝で実を結ばないものはみな、父がそれを取り除き、実を結ぶものはみな、もっと多く実を結ぶために、刈り込みをなさいます。」(ヨハネ15:1~2)
生ける霊の神様は、たましいが硬直化して、神との霊的な交わりを拒んでいる、従順な信仰も、愛による服従もしない者を、壊さなければならないのです。
古いもので、機能していなくても、長く親しんできたものを壊すことは、住み慣れた古い我が家を壊す時のように、寂しさや抵抗心を引き起こすものです。
しかし神は、常に、新しい愛と信仰の従順な礼拝、交わりを求めておられるのです。
<今週の活用聖句>
テモテへの手紙第一、6章12節
「信仰の戦いを勇敢に戦い、永遠のいのちを獲得しなさい。あなたはこのために召され、また、多くの証人たちの前でりっばな告白をしました。」
<集会案内>
◇8月21日(水) 聖別会 午前10時半
「福音的追求(5)」
※9月より、毎聖日礼拝後30分くらい、「志道者会」を開きます。
当分の間、牧師が当ります。目的は、本教会に出席して、救い、聖潔(きよめ)の信仰の確信を持ちたい人の徳を助けるためです。信仰の基本、活用の仕方、を一緒に学びます。
参加は自由ですが、本教会で信仰を確立されたい方は、ぜひご参加下さい。皆さんが、他の人を導くことのできる個人伝道者になることを目指しましょう。
地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421