週報No.2286 希望の預言エゼキエル書(67)「ゴグとの戦い」 38:10~23

2021年5月9日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 38:10~23
38:10 神である主はこう仰せられる。その日には、あなたの心にさまざまな思いが浮かぶ。あなたは悪巧みを設け、
38:11 こう言おう。『私は城壁のない町々の国に攻め上り、安心して住んでいる平和な国に侵入しよう。彼らはみな、城壁もかんぬきも門もない所に住んでいる。』
38:12 あなたは物を分捕り、獲物をかすめ奪い、今は人の住むようになった廃墟や、国々から集められ、その国の中心に住み、家畜と財産を持っている民に向かって、あなたの腕力をふるおうとする。
38:13 シェバやデダンやタルシシュの商人たち、およびそのすべての若い獅子たちは、あなたに聞こう。『あなたは物を分捕るために来たのか。獲物をかすめ奪うために集団を集め、銀や金を運び去り、家畜や財産を取り、大いに略奪をしようとするのか』と。
38:14 それゆえ、人の子よ、預言してゴグに言え。神である主はこう仰せられる。わたしの民イスラエルが安心して住んでいるとき、実に、その日、あなたは奮い立つのだ。
38:15 あなたは、北の果てのあなたの国から、多くの国々の民を率いて来る。彼らはみな馬に乗る者で、大集団、大軍勢だ。
38:16 あなたは、わたしの民イスラエルを攻めに上り、終わりの日に、あなたは地をおおう雲のようになる。ゴグよ。わたしはあなたに、わたしの地を攻めさせる。それは、わたしがあなたを使って諸国の民の目の前にわたしの聖なることを示し、彼らがわたしを知るためだ。
38:17 神である主はこう仰せられる。あなたは、わたしが昔、わたしのしもべ、イスラエルの預言者たちを通して語った当の者ではないか。この預言者たちは、わたしがあなたに彼らを攻めさせると、長年にわたり預言していたのだ。
38:18 ゴグがイスラエルの地を攻めるその日、──神である主の御告げ──わたしは怒りを燃え上がらせる。
38:19 わたしは、ねたみと激しい怒りの火を吹きつけて言う。その日には必ずイスラエルの地に大きな地震が起こる。
38:20 海の魚も、空の鳥も、野の獣も、地面をはうすべてのものも、地上のすべての人間も、わたしの前で震え上がり、山々はくつがえり、がけは落ち、すべての城壁は地に倒れる。
38:21 わたしは剣を呼び寄せて、わたしのすべての山々でゴグを攻めさせる。──神である主の御告げ──彼らは剣で同士打ちをするようになる。
38:22 わたしは疫病と流血で彼に罰を下し、彼と、彼の部隊と、彼の率いる多くの国々の民の上に、豪雨や雹や火や硫黄を降り注がせる。
38:23 わたしがわたしの大いなることを示し、わたしの聖なることを示して、多くの国々の見ている前で、わたしを知らせるとき、彼らは、わたしが【主】であることを知ろう。」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

38:17~23、ゴグの敗北

続いてエゼキエルは、どのようにしてゴグと彼の軍隊が敗北し、滅びることによって、主なる神様が崇められ、賛美されるのかを、説明しています。

「神である主はこう仰せられる。あなたは、わたしが昔、私のしもベイスラエルの預言者たちを通して語った当の者ではないのか。この預言者たちは、わたしがあなたに彼らを攻めさせると、長年にわたり預言していたのだ。」(エゼキエル書38:17)

17節によると、ゴグは、昔、神が遣わした預言者によって預言されていたのです。これは必ずしもエレミヤに関することを言ったのではありません。エレミヤは、エゼキエルとほぼ同時代の人だからです。むしろ、それよりも少し前の時代の預言者、ヨエル、イザヤ、ゼパニヤ(ゼパニヤ書3:8)のことを言っていると思われます。

ヨエルはヨエル書3:2で、「わたしはすべての国民を集め、彼らをヨシャパテの谷に連れ下り、その所で彼らがわたしの民、わたしのゆずりの地イスラエルにしたことで彼らをさばく」日を預言しています(ヨエル書3:14~16)。

イザヤも諸国民に対する神の怒りを預言しています。
「主がすべての国に向かって怒り、すべての軍隊に向かって憤り、彼らを聖絶し、彼らが虐殺されるままにされたからだ。」(イザヤ書34:2、更に5:26~29、66:15~18参考)

これらの預言者たちは、ゴグという名前を使っていませんが、「主の日」の全体的な滅びを語っており、これは、エゼキエルの預言と一致しています。その日には、主イエス様がマタイ25:31~46で預言されたように、神はすべての国民をさばかれます。

ゴグの滅亡は、20~22節を見ると、地震、火山の噴火、豪雨や雹の自然界の力と、剣、疫病、流血など、人間の争い、戦争、虐殺によるものでしょう。
19~20節は、大地震を預言しています。21節は、人間の戦いを預言しています。しかし、22節では、疫病と神によって引き起こされる自然界の大災害を預言しています。これらの力は、ゴグの巨大な軍隊を完全に滅ぼすのです。

これらのことが主によってなされることが、明らかになるので、ゴグの滅亡によって、主ご自身が崇められるのです(エゼキエル書38:23)。

38章と39章は、世の終わりに来たらんとする神に敵対する勢力の総攻撃を預言しています。それ故、ヨハネの黙示録19~20章のハルマゲドンの戦いの記事も読んでみて下さい。
「しかし千年の終わりに、サタンはその牢から解き放され、他の四方にある諸国の民、すなわち、ゴグとマゴグを惑わすために出て行き、戦いのために彼らを召集する。彼らの数は海辺のすなのようである。彼らは、地上の広い平地に上って来て、聖徒たちの陣営と愛された都とを取り囲んだ。すると、天から火が降って来て、彼らを焼き尽くした。」(ヨハネの黙示録20:7~9)

終わりの日には、回復したイスラエルに対して、北の果ての地から巨大な軍隊が押し寄せて来て、この世の終わりの大戦争を始めると預言しています。

私たちには、明日のことは分かりません。またこの世の終わりの日が、今日なのか、明日なのか、ずっと将来なのか、その日に実際に何が起きるのか分かりません。

しかし、感謝すべきことに、神のみことばの預言があります。暗いこの世に、光輝いている神のみことばがあります。みことばは、今、私が通っている足もとを、道を照らして下さいます。そして、日ごとの出来事を、信仰を働かせて、確かめつつ、歩むことができます。それが、聖書の役割です。

しかし、すでに終わりの日は近づいています。もう主はいつ再臨されて、この世を閉じられても良い時期に入って来ています。お互い、全く聖なる者とされ、キリスト・イエスの来られる日に、責められるところのないように、十分に信仰の備えをさせていただきましょう。

最後に、クリスチャンはこういう暗い時代にあって、この世の権力者を批判したり、不信仰者を批判して終わりにしてしまいがちですが、パウロは、戦う相手を間違わないようにと、警告しています。(エペソ6:11~20)

私たちは、批判することを止めたいものです。それは格闘する相手を間違えてしまっています。

<今週の活用聖句>

エペソ人への手紙6章17~18節
「救いのかぶとをかぶり、また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。すべての祈りと願いを用いて、どんなときにも御霊によって祈りなさい。…絶えず目をさましていて、・・・」

<集会案内>

◇5月12日(水)聖別会(39)午前10時半
「聖化における転機(1)聖化の意味」

地の塩港南キリスト教会
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牧師 真部 明