週報No.2236 希望の預言エゼキエル書(20)「希望の始まり」 エゼキエル書 11:1~16
2020年5月17(日) 午前10時半
礼拝メッセージ 眞部 明 牧師
エゼキエル書 11:1~16
11:1 そのとき、霊が私を引き上げて、【主】の宮の東に面した東の門に連れて行った。ちょうど、その門の入口には二十五人の者がいて、その中に、私は、民の長であるアズルの子ヤアザヌヤと、ベナヤの子ペラテヤがいるのを見た。
11:2 主は私に仰せられた。「人の子よ。この者たちは、この町で、邪悪な計画を立て、悪いはかりごとをめぐらし、
11:3 『家を建てるにはまだ間がある。この町はなべであり、私たちはその肉だ』と言っている。
11:4 だから、彼らに向かって預言せよ。人の子よ。預言せよ。」
11:5 ついで【主】の霊が私に下り、私に仰せられた。「【主】はこう仰せられる、と言え。イスラエルの家よ。あなたがたはあのように言ったが、わたしは、あなたがたの心に浮かぶことどもをよく知っている。
11:6 あなたがたはこの町に刺し殺された者をふやし、死体でその道ばたを満たした。
11:7 それゆえ、神である主はこう仰せられる。あなたがたが町の中に置いた死体は肉であり、この町はなべである。しかしわたしは、あなたがたをその中から取り出そう。
11:8 あなたがたは剣を恐れるが、わたしはあなたがたの上に剣をもたらす。──神である主の御告げ──
11:9 わたしはあなたがたを町から連れ出して、他国人の手に渡し、あなたがたにさばきを下す。
11:10 あなたがたが剣に倒れ、わたしがイスラエルの国境であなたがたをさばくとき、あなたがたは、わたしが【主】であることを知ろう。
11:11 この町はあなたがたにとってなべとはならず、あなたがたはその中の肉とはならない。わたしは、イスラエルの国境であなたがたをさばこう。
11:12 あなたがたは、わたしが【主】であることを知ろう。あなたがたが、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを守らず、あなたがたの回りにいる諸国の民のならわしに従ったからである。」
11:13 こうして、私が預言しているとき、ベナヤの子ペラテヤが死んだ。そこで、私はひれ伏し、大声で叫んで言った。「ああ、神、主よ。あなたはイスラエルの残りの者たちを、ことごとく滅ぼされるのでしょうか。」
11:14 そのとき、私に次のような【主】のことばがあった。
11:15 「人の子よ。あなたの兄弟、あなたの同胞、あなたの身近な親類の者たち、またイスラエルの全家のすべての者に対して、エルサレムの住民は、『【主】から遠く離れよ。この地は私たちの所有として与えられているのだ』と言った。
11:16 それゆえ言え。『神である主はこう仰せられる。わたしは彼らを遠く異邦の民の中へ移し、国々の中に散らした。しかし、わたしは彼らが行ったその国々で、しばらくの間、彼らの聖所となっていた。』
【新改訳改訂第3版】
<礼拝メッセージ>(一部分)
11:14~25、神による回復
この一連の審判の幻の締め括りに、エゼキエルは最初の希望の光を預言しています。ここから、エゼキエルの希望の預言が始まります。これまで、エレミヤと同じく、さばきに対する嘆きの預言が続いてきましたが、やっと希望の預言にたどり着いたのです。
これこそ、希望の忍耐です。
神のみことばは、必ず、実現します。
神のみことばに信頼すれば、失望させられることはありません。
神のみことばは、忍耐の希望の光を、心に灯してくれます。
「そのとき、私に次のような主のことばがあった。」(エゼキエル11:14)これは第一義的には、預言者エゼキエルを慰めるものです。エルサレムの町が最終的に滅亡する前に、また神殿の再建と町の回復の預言が啓示される前に、神は預言者に慰めと、将来の秘密を示されたのです。キリストの教会を預かる私たちは、目先の課題だけでなく、内なる神の慰めと、栄光の光の幻を経験しているべきです。内なる救いの経験を、分かち与えることが大切です。
神は、みわざを行なわれる前に必ず、預言者に将来行なわれる秘密を示されます。「主はこう考えられた。『わたしがしようとしていることを、アブラハムに隠しておくべきだろうか。』」(創世記18:17)
「人の子よ。あなたの兄弟、あなたの同胞、あなたの身近な親類の者たち、またイスラエルの全家のすべての者に対して、エルサレムの住民は、『主から遠く離れよ。この地は私たちの所有として与えられているのだ。』と言った」(エゼキエル11:15)
この15節は、人の子としての預言者エゼキエルに語られたみことばです。
ここでは、反逆の民エルサレムの住民を、繰り返し、繰り返し、「あなたの兄弟、あなたの同胞、あなたの身近な親類の者たち、イスラエルの全家の者」と言って、エゼキエルの兄弟だった者、親しい交わりを持った人々であったことを強調しています。
これから神が取り扱われるイスラエルの残りの者は、すでにバビロン捕囚になっている人々でした。
神は、エゼキエルに「人の子よ」と親しみを込めて呼びかけることによって、捕囚の民を良いイチジクとして扱い、彼らの将来の回復と祝福のご計画を持っておられることをエゼキエルに告げられたのです。この時のエゼキエルの喜びは、いかほどだったでしょうか。これは私たちの救われることの約束、復活の約束、永遠の御国に入れて下さる約束と同じです。御国では、兄弟姉妹と、地上では味わえない、主にある親密な交わりを味わうのです。その時の光栄と喜びは、ことばでは表現できません。
「それゆえ言え。『神である主はこう仰せられる。わたしは彼らを遠く異邦の民の中に移し、国々の中に散らした。しかし、わたしは彼らが行ったその国々で、しばらくの間、彼らの聖所となっていた。』」(エゼキエル11:16)
当時、エルサレムの神殿には、もはや神の臨在の象徴である、シェキナの栄光が現われなくなっていたので、バビロンにいる捕囚の民たちが、神の選民を代表して、働くべき状況になっていました。16節は、神が栄光を現わされる場所は、エルサレムの神殿のような、一つの特別な場所に限らないことを、示されたのです。
そしてエゼキエルは、この霊的場所で、捕囚の民のために、祭司として、預言者として働くために召されたのです。
エゼキエルは、エレミヤと同様に、祭司であり、預言者だったのです。今日の牧師も、人々のたましいを執り成す祭司であり、神のみことばを取り次ぐ預言者でなければなりません。
<今週の活用聖句>
箴言3章6節
「あなたの行く所どこにおいても、主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。」
<集会案内>
◇5月27日(水)聖別会 午前10時半
「訓練された人々(16)目標をしっかりとらえる」
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