週報No.2263 希望の預言エゼキエル書(47)「冷淡な隣国」 25:1~17
2020年11月29日(日) 午前10時半
礼拝メッセージ 眞部 明 牧師
エゼキエル書 25:1~17
25:1 次のような【主】のことばが私にあった。
25:2 「人の子よ。顔をアモン人に向け、彼らに預言せよ。
25:3 あなたはアモン人に言え。神である主のことばを聞け。神である主はこう仰せられる。わたしの聖所が汚されたとき、イスラエルの地が荒れ果てたとき、ユダの家が捕囚となって行ったとき、あなたは、あはは、と言ってあざけった。
25:4 それゆえ、わたしは、あなたを東の人々に渡して、彼らの所有とする。彼らはあなたのうちに宿営を張り、あなたのうちに住まいを作り、あなたの産物を食べ、あなたの乳を飲むようになる。
25:5 わたしがラバを、らくだの牧場とし、アモン人の地を羊のおりとするとき、あなたがたは、わたしが【主】であることを知ろう。
25:6 まことに、神である主はこう仰せられる。あなたは手を打ち、足を踏み鳴らし、イスラエルの地を心の底からあざけって喜んだ。
25:7 それゆえ、わたしは、あなたに手を伸ばし、異邦の民にあなたをえじきとして与え、あなたを国々の民の中から断ち滅ぼし、国々の間から消えうせさせる。このとき、あなたは、わたしが【主】であることを知ろう。
25:8 神である主はこう仰せられる。モアブとセイルは、『見よ、ユダの家は異邦の民と変わらない』と言った。
25:9 それゆえ、わたしは、モアブの山地の町々、その国の誉れであるベテ・ハエシモテ、バアル・メオン、キルヤタイムの町々をことごとくあけ放ち、
25:10 アモン人といっしょに、東の人々に渡して、その所有とし、諸国の民の間でアモン人が記憶されないようにする。
25:11 わたしがモアブにさばきを下すとき、彼らは、わたしが【主】であることを知ろう。
25:12 神である主はこう仰せられる。エドムはユダの家に復讐を企て、罪を犯し続け、復讐をした。
25:13 それゆえ、神である主はこう仰せられる。わたしはエドムに手を伸ばし、そこから人も獣も断ち滅ぼし、そこを廃墟にする。テマンからデダンに至るまで人々は剣で倒される。
25:14 わたしは、わたしの民イスラエルの手によってエドムに復讐する。わたしの怒りと憤りのままに彼らがエドムに事を行うとき、エドムは、わたしが復讐するということを知る。──神である主の御告げ──
25:15 神である主はこう仰せられる。ペリシテ人は、復讐を企て、心の底からあざけって、ひどい復讐をし、いつまでも敵意をもって滅ぼそうとした。
25:16 それゆえ神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、ペリシテ人に手を伸ばし、ケレテ人を断ち滅ぼし、海辺の残った者を消えうせさせる。
25:17 わたしは憤って彼らを責め、ひどい復讐をする。彼らは、わたしが彼らに復讐するとき、わたしが【主】であることを知ろう。」
【新改訳改訂第3版】
<礼拝メッセージ>(一部分)
エゼキエル書25:15~17、ペリシテ
「神である主はこう仰せられる。ペリシテ人は、復讐を企て、心の底からあざけって、ひどい復讐をし、いつまでも敵意をもって滅ぼそうとした。それゆえ神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、ペリシテ人に手を伸ばし、ケレテ人を断ち滅ぼし、海辺の残った者を消えうせさせる。」(エゼキエル書25:15~16)
ペリシテ人は、昔はカフトル(創世記10:14、申命記2:23、エレミヤ書47:4)と呼ばれた地中海のクレテ島から、紀元前15~12世紀頃、パレスチナの地中海沿岸地帯に移住して来て、そこに定住したのです。
ペリシテ人は鉄の武器を造る技術があり、士師の時代から、既にイスラエルを征服する力を持っていました(士師記3:31、14~16章、サムエル記第一、13:19~23)。
しかしダビデは、神の力によって、ペリシテ人を打ち破りました。イスラエルが分裂王国時代になると、ペリシテは力を盛り返し、イスラエルと戦いましたが、ウジヤ王によって征服されました(歴代誌第二、26:6~7)。ユダ王国の後期には、ペリシテ人の力も衰えていましたが、ペリシテ人のイスラエルに対する敵意と悪意は執拗でした。
彼らの罪は、その執拗な、継続的な、悪意、敵意にあります。神の民を、執拗に攻撃する敵意の故に、16節で、エゼキエルは地中海沿岸の地域から、ペリシテ人が取り除かれる、その滅亡を預言しています。
この預言の成就は、バビロンの王ネブカデネザルがパレスチナを統治し始める時、パロ・ホフラがペリシテの町ガザを攻撃することによって始まりました。後に、バビロン軍は、ペリシテの地を完全に荒廃させてしまいました。
17節は、ローマ12:19の明解な実例です。
神の民イスラエルに敵対した四つの隣接国に対する神のメッセージを要約すると、アモン人は、神の民が苦難に会って苦しんでいるのを、さも満足そうに眺めている人の、高慢な、ねたみの姿を表わしています。他人が苦しみ、悩んでいるのを見て喜ぶのは、最も卑しい汚れたことで、確実な刑罰が避けられません。アモン人は、エルサレムの聖所が汚された時、イスラエルの地が荒れ果てた時、ユダの民が捕囚となって連れ去られた時、「あはは」と言って嘲っています(エゼキエル書25:3)。自分の罪深さ、愚かさを顧みず、へりくだることをせず、自分には神の審判が及んで来ないと思い込んでいるのです。
モアブ人は、ユダヤ人が神との契約の関係にある、神の民であることを知りつつも、他の異教の民と何ら変わるところがないとけなしていた、この世的、世俗主義の批判者の姿です。批判のための批判をして、神の民をさげすむ人々の姿です(エゼキエル書25:8後半)。
エドムとペリシテも、ユダヤ人に対して、恨みと憎悪と敵意をむき出しにしました。
エドムは、少数のユダヤ人が犯した傷害のために、全てのユダヤ人に復讐を求める、過激な復讐者の姿を示しています。
ペリシテ人は、暴力を振るう人の姿を示しています。
現代でも、選民イスラエルにも、新約のクリスチャンにも、嘲りの態度を示したり、妨害したり、敵対したり、憎しみや残忍性を、実際に行なう人がいます。
これらの他人をさばく、すべての人に対して、聖書は次のように警告し、預言しています。
「ですから、すべて他人をさばく人よ。あなたに弁解の余地はありません。あなたは、他人をさばくことによって、自分自身を罪に定めています。さばくあなたが、それと同じことを行なっているからです。私たちは、そのようなことを行なっている人々に下る神のさばきが正しいことを知っています。そのようなことをしている人々をさばきながら、自分も同じことをしている人よ。あなたは、自分は神のさばきを免れるのだとでも思っているのですか。それとも、神の慈愛が、あなたを悔い改めに導くことも知らないで、その豊かな慈愛と忍耐と寛容とを軽んじているのですか。」(ローマ2:1~4)
自分から、へりくだって、悔い改める人は、幸いな人です。
「あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」(創世記12:3)これは「神の友」と呼ばれ、「信仰の父」と言われたアブラハムの信仰を受け継ぐ者に約束された、預言です。
私たちも、この世にあって、攻撃を受けることがあるでしょう。しかし、勇敢でいましょう。私たちには、既に世に勝って下さった主イエスがともにいて下さいますから。
<今週の活用聖句>
ローマ人への手紙、12章19節
「愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。『復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われるからである。』」
<集会案内>
◇12月2日(水)聖別会(16)午前10時半
「聖化の条件(3))聖霊を受ける八つの条件(1)」
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