週報No.2264 希望の預言エゼキエル書(48)「ツロに対する審判」 26:1~21

2020年12月6日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 26:1~21
26:1 第十一年のその月の一日、私に次のような【主】のことばがあった。
26:2 「人の子よ。ツロはエルサレムについて、『あはは。国々の民の門はこわされ、私に明け渡された。私は豊かになり、エルサレムは廃墟となった』と言ってあざけった。
26:3 それゆえ、神である主はこう仰せられる。ツロよ。わたしはおまえに立ち向かう。海の波が打ち寄せるように、多くの国々をおまえに向けて攻め上らせる。
26:4 彼らはツロの城壁を破壊し、そのやぐらをくつがえす。わたしはそのちりを払い去って、そこを裸岩にする。
26:5 ツロは海の中の網を引く場所となる。わたしが語ったからだ。──神である主の御告げ──ツロは諸国のえじきとなり、
26:6 畑にいる娘たちも剣で殺される。このとき、彼らはわたしが【主】であることを知ろう。
26:7 まことに、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、王の王、バビロンの王ネブカデレザルを、馬、戦車、騎兵をもって多くの民の集団とともに、北からツロに連れて来る。
26:8 彼は畑にいる娘たちを剣で殺し、おまえに向かって塁を築き、塹壕を掘り、大盾を立て、
26:9 城壁くずしをおまえの城壁に向けて配置し、やぐらを斧で取りこわす。
26:10 その馬の大群の土煙はおまえをおおう。彼が城門に入るとき、打ち破られた町に入る者のように、騎兵と、車両と、戦車の響きに、おまえの城壁は震え上がる。
26:11 彼は、馬のひづめで、おまえのちまたをすべて踏みにじり、剣でおまえの民を殺し、おまえの力強い柱を地に倒す。
26:12 おまえの財宝は略奪され、商品はかすめ奪われ、城壁はくつがえされ、住みごこちのよい家は取りこわされ、石や、木や、ちりまでも、水の中に投げ込まれる。
26:13 わたしはおまえの騒がしい歌をやめさせる。おまえの立琴の音ももう聞かれない。
26:14 わたしはおまえを裸岩とする。おまえは網を引く場所となり、二度と建て直されない。【主】であるわたしが語ったからだ。──神である主の御告げ──
26:15 神である主はツロにこう仰せられる。刺された者がうめき、おまえの中で虐殺が続けられ、おまえがくずれ落ちるとき、その響きに、島々は身震いしないだろうか。
26:16 海辺の君主たちはみな、その王座をおり、上着を脱ぎ、あや織りの着物を脱ぎ、恐れを身にまとい、地面にすわり、身震いしながら、おまえのことでおののき、
26:17 おまえについて、哀歌を唱えて言う。海に住む者よ。おまえはどうして海から消えうせたのか。海で強くなり、ほめはやされた町よ。すべての住民を恐れさせたその町とその住民よ。
26:18 今、島々はおまえがくずれ落ちる日に身震いし、海沿いの島々はおまえの最期を見ておびえている。
26:19 まことに、神である主はこう仰せられる。わたしがおまえを廃墟の町とし、住む者のない町々のようにするとき、深淵をおまえの上にわき上がらせ、大水がおまえをおおうとき、
26:20 わたしがおまえを穴に下る者たちとともに昔の民のもとに下らせるとき、わたしはおまえを穴に下る者たちとともに、昔から廃墟であったような地下の国に住ませる。わたしが誉れを与える生ける者の地におまえが住めないようにするためだ。
26:21 わたしはおまえを恐怖とする。おまえはもう存在しなくなり、人がおまえを尋ねても、永久におまえを見つけることはない。──神である主の御告げ──」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

「人の子よ。ツロはエルサレムについて、『あはは。国々の民の門はこわされ、私に明け渡された。私は豊かになり、エルサレムは廃墟となった。』と言って、あざけった。」(エゼキエル書26:2)

「私は豊かになり」は、ツロの貧欲と、ユダとエルサレムの滅亡を喜ぶ自己中心を表わしています。ツロの人々は、他国の人々が滅んでも、自分さえ繁栄すれば良いと思っている人々です。

これは今日でも、自国の繁栄だけを求める保護主義政策を取って、貿易戦争にまで突入する危険があります。自分中心の欲は、世界中の人間を支配しており、昔も今も変わっていません。・・・

「わたしはおまえを恐怖とする。おまえはもう存在しなくなり、人がおまえを訪ねても、永久におまえを見つけることばない。-神である主の御告げ-」(エゼキエル書26:21)

ツロは地中海の女王と呼ばれ、繁栄の象徴として、冠のような都でした。

ツロは、海上貿易の富の代名詞でした。ツロの港から、地中海沿岸の町々、そして世界中に貿易船が出ていたのです。

当時の世界の金銀がツロに集まり、その富と名声は、バビロンのネブカデネザルの耳にまで届いたのです。

しかし、ツロの富と名声にも、高慢と不遜が付きまとっていました。ツロの金銀は、ツロの町を永遠の都のように輝かせていましたが、神の痛烈な審判は、遂にこのツロにも下ったのです。

バビロンのネブカデネザルだけでなく、多くの国々が何世紀にも渡って攻撃を続け、ギリシャのアレキサンドロス大王によって完全に滅亡させられたのです。富と名声の誇りと高慢には、主の徹底した審判が下されるのです。

ネブカデネザルでとどめがさせないなら、アレキサンドロスを使ってでも、神は徹底して滅ぼされるのです。

21節のエゼキエルの預言は、廃嘘まで見つからないことを言ったのではなく、古代の繁栄したツロは、存在しなくなることを言ったのです。

歴史は、預言者エゼキエルの預言が、成就したことを証明しています。古代フェニキヤ地方の繁栄した文明は、完全に滅亡したのです。

ここですでに、世界の戦争のあり方が、近代の性質を表わしつつあることが見られます。大軍を率いて遠征する戦い方から、ツロ、シドン、フェニキヤ地方の造船技術と海運技術を使うことによって、ツロのような小さな港町でも、エジプトだけでなく、地中海沿岸の町々と商業貿易をすることによって、これまでの大帝国と同じ富と力を持つようになったのです。船による交易の発展は、ラクダのキャラバンによる文明社会を変えてしまいました。

この傾向は、近代社会でも引きずられています。海運技術にすぐれていたイギリス、スペイン、オランダなどは、世界に多くの植民地を持つまでに、勢力を拡大していったのです。

この世界の構図は、航空機産業が発達するまで続いたのです。先の戦争は、爆撃機がうなりを上げて飛んで来た時、日本の敗戦が決まっていたのです。

この次に、人間が見つけるべき力は何でしょうか。
それは、アガペーの愛で隣人を愛することが、国民の間で行なわれるようになることです。どこの国の人から神の火が吹き上がるか、見ものです。多分、小さい、貧しい、弱い国の人々から始まります。

しかし、私たちの間から、始まっても良いのです。

<今週の活用聖句>

へブル人への手紙13章5節
「金銭を愛する生活をしてはいけません。いま持っているもので満足しなさい。主ご自身がこう言われるのです。『わたしは決してあなたを離れず、また、あなたを捨てない。』」

<集会案内>

◇12月9日(水)聖別会(17)午前10時半
「聖化の条件(4)聖霊を受ける八つの条件(2)」

【お知らせ】

☆12月20日(日)聖誕節礼拝 午前10:30
12月20日(日)クリスマス感謝会 礼拝後
どうぞ、お気軽にご参加下さい。

☆クリスマス感謝献金のお願い
主イエス様のご降誕の恵みと、今年も一年間、守られたことを 感謝して、クリスマス感謝献金を実施します。信仰と感謝を込めてお加わり頂ければ幸いです。この献金は、教会の牧師費や光熱費、その他の諸経費のために使わせて頂きます。

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