週報No.2318 2021年 聖誕節礼拝 「マリヤの信仰」 ルカの福音書1章26~38節

2021年12月19日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

ルカの福音書1章26~38節
1:26 ところで、その六か月目に、御使いガブリエルが、神から遣わされてガリラヤのナザレという町のひとりの処女のところに来た。
1:27 この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリヤといった。
1:28 御使いは、入って来ると、マリヤに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」
1:29 しかし、マリヤはこのことばに、ひどくとまどって、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。
1:30 すると御使いが言った。「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。
1:31 ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。
1:32 その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また、神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります。
1:33 彼はとこしえにヤコブの家を治め、その国は終わることがありません。」
1:34 そこで、マリヤは御使いに言った。「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに。」
1:35 御使いは答えて言った。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。
1:36 ご覧なさい。あなたの親類のエリサベツも、あの年になって男の子を宿しています。不妊の女といわれていた人なのに、今はもう六か月です。
1:37 神にとって不可能なことは一つもありません。」
1:38 マリヤは言った。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」こうして御使いは彼女から去って行った。
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

マリヤはまだ十代の乙女だったと思われますが、御使いガブリエルが語ったことがもたらす危険を充分認識できたはずです。

「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに。」(ルカ1:34)と尋ねただけで、苦難に会うことについては、何も言っていません。

「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。」(ルカ1:35)と言われても、少しも疑問に思っていません。・・・

御使いは、ヨセフにも、マリヤの懐妊は、聖霊によるものであることを告げられました。

「すると御使いが言った。『こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。ご覧なさい。あなたは身ごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。』」(ルカ1:30~31)

このみわざの中に、イエス・キリストの贖(あがな)いの奥義が、秘められています。イエス・キリストが私たちの身代わりとなって、十字架にかかって、私の罪の代価を払って下さるためには、ヨセフとマリヤの間に生まれた子ではいけなかったのです。アダムとエバ以来の人間の罪の性質を受け継いでいるからです。

神が求めておられるメシヤ、救い主は、人の罪の性質を受け継いでいない人でなければなりません。これを実現するには、神が人となって下さる以外に方法がありません。そのためには、ただ一回だけ、人となられるために、神の聖霊がマリヤの胎内に宿られたのです。これが、クリスマスの受肉降誕です。

御使いは、マリヤの不安を取り除くために、「神にとって不可能なことは一つもありません。」(ルカ1:37)と語られました。

マリヤは、このみことばを聞いて、直ぐに信仰の告白をしました(ルカl:38)。マリヤは、へりくだりました。「ほんとうに、私は主のはしためです。」主に従って、苦難を受けることを覚悟したのです。

「あなたがたは、キリストのために、キリストを信じる信仰だけでなく、キリストのための苦しみをも賜わったのです。」(ピリピ1:29)

またマリヤの信仰は、みことばを信じる信仰です。・・・

正しい理解を持っていることが、信仰ではありません。神のみことばを聞いて、信じて、従うことが、信仰です。・・・

この経験は、今日の全てのクリスチャンに言えることです。

自分の知恵と知識と、力を誇って、頑張っている時は、神の御声が聞こえてきません。しかし、自分の心が砕かれる時、全ての人が神の御声を聞くようになります。

マリヤも、神のみことばを受けて、主に従ったのです。マリヤは、人間の常識で理解できないことを、信じて受け入れ、従い、成し遂げたのです。そのためにマリヤがしたことは、「ほんとうに、私は主のはしためです。」という、へりくだり、謙遜です。神の前に自分を低くすることです。

神のみことばを信じたことです。そして、マリヤの信仰の服従は、全ての人の救いに至る神のご計画を完成させたのです。それはイエス・キリストのご降誕から十字架、復活、ご昇天、再臨に至るまでの全ての贖(あがな)い道を、マリヤはその信仰によって、スタートさせたのです。

マリヤは、神のみことばの通りに、胎内に主イエス様を宿しましたが、私たちは、主のみことばの約束の通りに、たましいの内に聖霊を宿します。その聖霊によって、私たちの内に与えられている光を人々の前に輝かすように命じられています。隣人を愛し、主に仕える思いで全てのことをするように召されています。

上の絵画は、オランダの画家 アドリアーン・ファン・デ・ヴェルデ Adriaen van de Velde (1636–1672)による「De Annunciatie aan Maria(受胎告知)」(Wikimedia Commonsより、Amstelkring Museum蔵, Amsterdam)

<今週の活用聖句>

ルカの福音書1章38節
「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」

<集会案内>

◇12月22日(水)聖別会(71) 午前10時半
新約聖書における聖化(5)「聖化の三つの局面(1)」

【お知らせ】

☆クリスマス・年末感謝会12月26日(日)礼拝後

救い主のご降誕の恵みと一年間の見守りに感謝を込めて、交わりの時を持ちます。どなたでもご自由にご出席下さい。退出は自由です。

☆2022年1月2日(日)新年礼拝 午前10:30

新しい年、信仰を新たにして、イエス様とともに始めましょう。
どなたでも、どうぞご自由にお加わり下さい。

☆クリスマス感謝献金のお願い
今年も、主のご降誕に感謝して、クリスマス感謝献金を実施します。額の多少に関わらず、お加わり頂ければ感謝です。この献金は、教会の諸活動に用いさせて頂きます。
締め切りは、12月31日とさせていただきます。
指定の献金袋をご利用下さい。

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421

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牧師 真部 明