週報No.2355 詩篇(55) 22篇「詩篇22篇の重要な意味」 22:1

2022年9月4日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

詩篇 22:1
22:1 わが神、わが神。どうして、私をお見捨てになったのですか。遠く離れて私をお救いにならないのですか。私のうめきのことばにも。
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

2、この22篇は、69篇と同じように、イエス・キリストの十字架と切り離すことができません。

22:1前半「わが神、わが神。どうして、私をお見捨てになったのですか。」は、マタイ27:46と切り離せないでしょう。

「三時ごろ、イエスは大声で、『エリ、エリ、レマ、サバクタニ』と叫ばれた。これは、『わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか。』という意味である。」

主が、この絶叫をされた時ほど、苦悩に満ちた時はなかったでしょう。その苦悩は、十字架におからだを釘づけられた激痛にまさって、私の罪を代わりに背負ってくださったことにより、これまで一度も途絶えたことのなかった御父との交わりが拒絶されてしまわれ、父なる神に見捨てられてしまわれた、主イエスが経験したことのない霊的死の状態の苦痛です。

この時、主イエスは父なる神との交わりが完全に断ち切られ、苦しみと恐怖の深い淵に下られたのです。この時の主が叫ばれた叫びを、どんなに深く解説しても、だれもその苦しみを告げることはできません。

しかし、私たちが決して忘れてはならないことがあります。
主イエス様が、「わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか。」と叫んでくださったことによって、私たちはいかなる時にも、主の十字架を仰ぐことによって、絶対に父なる神に見捨てられることがないのです。私たちは、主の臨在感が隠されただけで、神に捨てられたのではないかとあわてふためきますが、神の愛は少しも変わっていないのです。

かつての日、神の御顔の輝きを経験していた者が、今は、その輝きを失って、暗闇の中で霊的に乏しい状態にある人がいるなら、その人に言います。

「父なる神は、あなたを捨てられたのではありません。」

主イエスは、あなたの代わりに、御父に見捨てられ、暗黒を経験されたのです。私が暗黒に包まれている時も、恵みの輝きの中にいる時も、御父は変わることなく、いつくしみ深い「アバ、父」なのです。

「犬どもが私を取り巻き、悪者どもの群れが私を取り巻き、私の手足を引き裂きました。」(詩篇22:16)これは、マタイ27:27~46の主イエス様が十字架につけられる光景を預言しています

「彼らは私の着物を互いに分け合い、私の一つの着物を、くじ引きにします。」(詩篇22:18)は、マタイ27:35で実現しています。

「こうして、イエスを十字架につけてから、彼らはくじを引いて、イエスの着物を分け、」(マタイ25:37)

これらの各節が、主イエス様の十字架によって実現していることに加えて、6~8節の、人々のそしり、あざけりを受けられたこと、11~21節、主イエス様を取り巻く群衆たちが、野獣のごとくののしっている中で、十字架にかかって、耐えておられる状態を、リアルに描写しているように思われます。

3、詩篇22篇の示す重要な意味は、

第一に、この詩篇の作者ダビデ自身の内に、聖霊が働いて、ダビデ自身が経験した事を越えて、重要なイエス・キリストの十字架を示していることは、疑いの余地がありません。
「彼は預言者でしたから、神が彼の子孫のひとりを彼の王位に着かせると誓って言われたことを知っていたのです。それで後のことを予見して、キリストの復活について、『彼はハデスに捨て置かれず、その肉体は朽ち果てない。』と語ったのです。」(使徒2:30~31)

第二に、しかし、この22篇のキリストの十字架の預言は、ただの思想や幻から出たものではなく、ダビデ自身が実際に経験した事に基づいた預言であることも確かです。

第三に、そのダビデが経験した事が、実際にどんなものであったかは、明白ではありません。しかしダビデは、自分を「主のしもべ」として、経験した苦難、あるいはイスラエルの民を治めるために経験した苦しみ、民の反逆の経験などに基づいて描写していると思われます。

4、この詩篇22篇は、大きく二つに分けることができます。

その二つの区分は、互いに対照的な調子と見解を持っています。転換点は、21節と思われます。表題の「暁の雌鹿」に似た調子を表わしています。

1~21節、窮地にいるダビデ
1~11節、絶望の中にあってのダビデの嘆きの訴え
12~21節、直接、加えられた苦痛による極度の苦悶
22~31節、賛美 22~26節…、27~31節…、

<今週の活用聖句>

詩篇22篇1節前半
「わが神、わが神。どうして、私をお見捨てになったのですか。」

<集会案内>

◇9月7日(水)聖別会(108)午前10時半
地上で経験できるキリストのみわざ(5)「罪から解放された状態」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421

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