音声:信仰の列伝(31) 滅びの運命を祝福に変えた人 へブル人への手紙11章31節
2017年3月12日 (日) 午前10時半
礼拝メッセージ 眞部 明牧師
へブル人への手紙11章31節
11:31 信仰によって、遊女ラハブは、偵察に来た人たちを穏やかに受け入れたので、不従順な人たちといっしょに滅びることを免れました。
<インフォメーション>
ラハブは、目の前にそびえたつエリコの城壁と町全体が完全に滅亡することを確信したのです。この信仰の悟りがあってこそ、大胆にエリコの王を恐れずに、ただ主なる神だけを信じて、自分と家族の救いを求めたのです。
「ふたりは、『主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。』と言った」(使徒の働き16:31)
かつてラハブのように、明確に、強く、自分と家族の救いを求めた人がどれくらいいるでしょうか。彼女は、危険を冒しても、救いのために切なる願いを持って、二人の斥候をかくまったのです。
そのため、彼女は救いのための「確かな証拠」を求めました。 私たちにとって、キリストの救いの証拠は三つあります。それは、約束のみことばと、主イエスの血と、聖霊の証しです。信じていると思っているだけでなく、救いの約束のみことばを心でしっかり握って下さい。また、過去に信じた時だけでなく、毎日、主イエスの血潮を仰いでいて下さい。そして聖霊が「あなたは神の子どもにされています。」という確信を与えて下さいますから、「アバ、父」と呼ぶ、子として下さっている聖霊を信じて下さい。
二人の斥候たちは、ラハブの救いを保証するために、もう一つのことを要求しました。
「その人たちは、彼女に言った。『あなたがたが私たちのこのことをしやべらなければ、私たちはいのちにかけて誓おう。主が私たちにこの地を与えてくださるとき、私たちはあなたに真実と誠実を尽くそう。』」(ヨシュア記2:14)
救いも、きよめも、主の恵みは契約によって与えられますから、主と信仰の契約を結んだら、その契約を真実と誠実を持って、守って行くことが求められます。
信仰の告白をして洗礼を受けたら、それで終わってしまう救いはありません。信じると告白するだけで、あとは信仰を活用しない人は、ことばや口先だけで、その人の信仰は死んでいます。信仰は口で告白したことを、生活で活用することによって、実際に完結します。
「彼女は言った。『誰もいません。』そこで、イエスは言われた。『わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。今からは決して罪を犯してはなりません。』」(ヨハネ8:11)
「…死に至るまで忠実でありなさい。そうすれば、わたしはあなたにいのちの冠を与えよう。」(ヨハネの黙示録2:10後半)
信仰は、一時熱心で終わらせては、救いを完成することができません。真実と誠実な信仰は天に至るまで、日々に更新しましょう。
その後、ラハブは、救いの確かな保証を受けました。
「私たちがこの地にはいって来たなら、あなたは、私たちをつり降ろした窓に、この赤いひもを結びつけておかなければならない。また、あなたの父と母、兄弟、また、あなたの父の家族を全部、あなたの家に集めておかなければならない。あなたの家の戸口から外へ出る者があれば、その血はその者自身のこうべに帰する。私たちは誓いから解かれる。しかし、あなたといっしょに家の中にいる者に手をかけるなら、その血は私たちのこうべに帰する。だが、もしあなたが私たちのこのことをしやべるなら、あなたが私たちに誓わせたあなたの誓いから解かれる。」(ヨシュア記2:18~20)
ラハブに与えられた救いの確かな保証は、赤いひもを窓に結んでおき、その家の中に家族全部が留まっていることです。
この赤いひもが、主イエスの血を表わしていることは、ご存知の通りです。モーセの出エジプトの過越の時には、門柱と鴨居に小羊の血を塗ることでした。ラハブの時には、赤いひもを窓に結ぶことでした。
これらはどちらも、イエス・キリストの十字架の血を表わしています。これは、罪に対する神の怒りのさばきから救われる道は、キリストの十字架の血に逃げ込んで、頼る人だけであることを示しています。
小羊の血を塗ることも、赤いひもを結ぶことも、キリストの血にとどまっている時にだけ、神の怒りのさばきから救われる、新約のキリストの十字架の救いを示しています。
キリストの十字架の血の約束があるにも関わらず、キリストの血の贖いを拒む人が、神のさばきを受けて滅びるのは、その人の責任だと言っています。
上の写真は、フランス南部の町ニーム(Nîmes)の美術館にある作者不明の絵画「Rahab and the Emissaries of Joshua(ラハブとヨシュアの特使)」17世紀頃の作品(Wikimedia Commonsより)
古代エリコがあったと言われるテル・エッ・スルタン(Tell Es-Sultan)の遺跡です。後ろに石積みの壁のように見えるのは城壁を支えていた保持壁で、手前の四角い部屋は倉庫のついた塔だったとのこと。
<今週の活用聖句>
ヨハネの手紙第一、1章7節
「しかし、もし神が光の中におられるように、私たちも光の中を歩んでいるなら、私たちは互いに交わりを保ち、御子イエスの血はすべての罪から私たちをきよめます。」
地の塩港南キリスト教会
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