音声:使徒の働き(020)  大岩説教 2:22~24

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使徒の働き
2:22 イスラエルの人たち。このことばを聞いてください。神はナザレ人イエスによって、あなたがたの間で力あるわざと不思議としるしを行われました。それらのことによって、神はあなたがたに、この方のあかしをされたのです。これは、あなたがた自身がご承知のことです。
2:23 あなたがたは、神の定めた計画と神の予知とによって引き渡されたこの方を、不法な者の手によって十字架につけて殺しました。
2:24 しかし神は、この方を死の苦しみから解き放って、よみがえらせました。この方が死につながれていることなど、ありえないからです。
【新改訳改訂第3版】

(たけさんの一口まとめ)

イエス様は、弟子のシモンにペテロという名を与えました。
ペテロの意味は「大岩」です。しかし、彼は、嵐にも動じない大岩とは異なり、引っ込み思案で劣等感を持つ一方、出しゃばりで見栄っ張りというアンバランスな性格の持ち主でした。その彼をイエス様がペテロと名づけたのには預言的な意味がありました。

イエス様が死んで甦り、天に上った後に送られた聖霊によって、ペテロは神の力に満たされて全く別人になりました。ペテロは聖霊によって何が強くされたのでしょうか?それは、意志とか感情とか知性などではありません。信仰が強くされたのです。これは、一瞬にして変わりました。昨日のペテロとは異なる全く新しい人になりました。

その特徴は、
1. 新しい勇気:数日前まで恐れていた反対者に対し、激しく非難されるような内容の話を始めました。これは、生まれながらの勇気ではなく、「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。(使徒1:8)」と言われたことが実現したものです。
2. 聖書の真理を悟る力:ヨエルの預言の真理を体験的に知りました。子供の頃から知っていた旧約聖書の内容が、まさに、この日の聖霊降臨で起こったことだと悟りました。
3. キリストの栄光の新しい体験:イエス様が生きていた時に何度も聞いていて表面的にしか分からなかった十字架の意味が、突然、自分のこととして体験的に悟ることができた。
4. 神の道を伝える力:人に罪を悟らせ、罪に打ちのめされている人が救いに導かれるのは聖霊の働きです。身近でお従いしてきたイエス様が、罪と死と地獄からの救い主だと悟り、キリストの証人として、生涯、福音を伝えていく力が与えられました。

聖霊を受けた人は、ペテロと同じように神様の力を受け、新しい人に変えられます。しかし、自己主張、高慢、高ぶり、この世に調子を合わせること、といったことが少しでもあると、聖霊は働かれません。
「まず第一に神の国とその義を求めなさい。」(マタイ6:33)
イエス様に信頼すること、こころの中に生けるキリストの御霊を経験すること、信じるものに従って生活し行動すること、これが力になり、人格となり、いのちになります。

写真は、ポーランドの画家Jan Styka (1858–1925) が描いた「Saint Peter preaching the Gospel in the Catacombs(カタコンベで説教するペテロ)」(Wikimedia Commonsより)