週報No.2165 涙の預言エレミヤ書(73)「信仰の祈り」エレミヤ書32:16~25

2019年1月20日 (日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エレミヤ書32章16~25節
32:16 私は、購入証書をネリヤの子バルクに渡して後、【主】に祈って言った。
32:17 「ああ、神、主よ。まことに、あなたは大きな力と、伸ばした御腕とをもって天と地を造られました。あなたには何一つできないことはありません。
32:18 あなたは、恵みを千代にまで施し、先祖の咎をその後の子らのふところに報いる方、偉大な力強い神、その名は万軍の【主】です。
32:19 おもんぱかりは大きく、みわざは力があり、御目は人の子のすべての道に開いており、人それぞれの生き方にしたがい、行いの結ぶ実にしたがって、すべてに報いをされます。
32:20 あなたは今日まで、エジプトの国で、イスラエルと、人の中で、しるしと不思議を行われ、ご自身の名を、今日のようにされました。
32:21 あなたはまた、御民イスラエルを、しるしと、不思議と、強い御手と、伸べた御腕と、大いなる恐れとをもって、エジプトの国から連れ出し、
32:22 あなたが彼らの先祖に与えると誓われたこの国、乳と蜜の流れる国を彼らに授けられました。
32:23 彼らは、そこに行って、これを所有しましたが、あなたの声に聞き従わず、あなたの律法に歩まず、あなたが彼らにせよと命じた事を何一つ行わなかったので、あなたは彼らを、このようなあらゆるわざわいに会わせなさいました。
32:24 ご覧ください。この町を攻め取ろうとして、塁が築かれました。この町は、剣とききんと疫病のために、攻めているカルデヤ人の手に渡されようとしています。あなたの告げられた事は成就しました。ご覧のとおりです。
32:25 神、主よ。あなたはこの町がカルデヤ人の手に渡されようとしているのに、私に、『銀を払ってあの畑を買い、証人を立てよ』と仰せられます。」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージの要点>

 38~40節は、31章で明確に述べられている神との新しい関係、新しい信仰の心、新しい契約を結ぶことです。

 「彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。わたしは、いつもわたしを恐れさせるため、彼らと彼らの後の子らの幸福のために、彼らに一つの心と一つの道を与え、」(38、39節)この契約は、私がいつも主に従順であり、信頼し、主を愛し、主を畏れかしこんで礼拝し、神に真っ直ぐな心、真っ直ぐな道を歩ませるためです。神を喜ばせ、神に喜ばれる生活をするためです。

 「わたしが彼らから離れず、彼らを幸福にするため、彼らととこしえの契約を結ぶ。わたしは、彼らがわたしから去らないようにわたしに対する恐れを彼らの心に与える。」(40節)

 この新しい契約は、40節では「とこしえの契約」と言われています。「とこしえ」とは、期間が無限に長いというだけでなく、ここでは古い律法による契約が、イエス・キリストによって終わらされ無効になるのに対して、キリストによって成し遂げられた新しい契約は、終わることも、変わることもなく、完成し、有効であることです。

 「わたしは彼らを幸福にして、彼らをわたしの喜びとし、真実をもって、心を尽くし思いを尽くして、彼らをこの国に植えよう。」(41節)この新しい契約は、不変であるばかりでなく、私たちに幸福をもたらし、神に喜ばれる者とし、神の喜びをともに喜ぶ者とし、心を尽くし思いを尽くして主を愛し、隣人を愛する神の国を再建させて下さると、約束しています。それは神の恵み深いみこころと、私たちが感謝に満ちた信仰で従うことによって、できます。

 神が、私たちの心に置いて下さる「恐れ」とは、神のさばきを恐れる恐怖ではなく、神を畏れ敬う愛であり、父であり贖い主である神を、慕い求める思いです。

 「まことに、主は、こう仰せられる。『わたしがこの大きなみわざをみな、この民にもたらしたように、わたしが彼らに語っている幸福もみな、わたしが彼らにもたらす。』(42節)

 この約束は、民の罪に対して、神のさばきがきわめて確かであったように、人が神に立ち返ることによって与えられる回復と幸福も、きわめて明確であることをエレミヤは確信したのです。

 43~44節は、エレミヤの質問に対する明確な答えを与えています。神ご自身が、「…この国で、再び畑が買われる。」と言われたのですから、荒廃したエルサレムとユダの国の回復は、異常な、不可能なことではありません。エレミヤがハナムエルから畑を買い、証書に署名したことは、イスラエルに対する神のあわれみがまだ注がれていることの証拠です。畑の売買は、ベニヤミンの地でも、エルサレムの近郊でも、ユダの町々、山地でも、南のネゲブ地方でも、パレスチナ全土で数え切れないほど繰り返されるでしょう。

 この章で約束されているイスラエルの回復は、クロス王の勅令によって、捕囚からの帰還と再建によって、一部、歴史的に実現されていますが、この回復は主イエス・キリストによって、新しい契約が結ばれた時に、永遠に完成されたのです。

 「しかし今、キリストはさらにすぐれた務めを得られました。それは彼が、さらにすぐれた約束に基づいて制定された、さらにすぐれた契約の仲介者であるからです。」(へブル8:6)

 「なぜなら、わたしは彼らの不義にあわれみをかけ、もはや、彼らの罪を思い出さないからである。神が新しい契約と言われたときには、初めのものを古いとされたのです。年を経て古びたものは、すぐに消えて行きます。」(へブル8:12~13)

 「信仰は望んでいる事がらを保証し、月に見えないものを確信させるものです。」(へブル11:1)

 預言者エレミヤは、まだ目に見えていない、神の回復を預言していたのです。

 私たちの信仰も、みことばによって、これから先の神の救い、祝福、キリストの復活も、霊的に体験させるのです。

<今週の活用聖句>

ヘブル人への手紙、12章2節
「信仰の創始者であり、完成者であるイエスから目を離さないでいなさい。イエスは、ご自分の前に置かれた喜びのゆえに、はずかしめをものともせずに十字架を忍び、神の御座の右に着座されました。」

<集会案内>

◇1月23日(水)聖別会 午前10時半
  「贖罪を示す聖書の原語の意味」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421