週報No.2274 希望の預言エゼキエル書(56)「聞いても行わない人」 33:21~33

2021年2月14日(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 33:21~33
33:21 私たちが捕囚となって十二年目の第十の月の五日、エルサレムからのがれた者が、私のもとに来て、「町は占領された」と言った。
33:22 そののがれた者が来る前の夕方、【主】の御手が私の上にあり、朝になって彼が私のもとに来る前に、私の口は開かれた。こうして、私の口は開かれ、もう私は黙っていなかった。
33:23 次のような【主】のことばが私にあった。
33:24 「人の子よ。イスラエルの地のこの廃墟に住む者たちは、『アブラハムはひとりでこの地を所有していた。私たちは多いのに、この地を所有するように与えられている』と言っている。
33:25 それゆえ、彼らに言え。神である主はこう仰せられる。あなたがたは血がついたままで食べ、自分たちの偶像を仰ぎ見、血を流しているのに、この地を所有しようとするのか。
33:26 あなたがたは自分の剣に拠り頼み、忌みきらうべきことをし、おのおの隣人の妻を汚していながら、この地を所有しようとするのか。
33:27 あなたは彼らにこう言え。神である主はこう仰せられる。わたしは誓って言うが、あの廃墟にいる者は必ず剣に倒れる。野にいる者も、わたしは獣に与えてそのえじきとする。要害とほら穴にいる者は疫病で死ぬ。
33:28 わたしはその地を荒れ果てさせ、荒廃した地とする。その力強い誇りは消えうせ、イスラエルの山々は荒れ果て、だれもそこを通らなくなる。
33:29 このとき、わたしが、彼らの行ったすべての忌みきらうべきわざのためにその国を荒れ果てさせ、荒廃した地とすると、彼らは、わたしが【主】であることを知ろう。
33:30 人の子よ。あなたの民の者たちは城壁のそばや、家々の入口で、あなたについて互いに語り合ってこう言っている。『さあ、どんなことばが【主】から出るか聞きに行こう。』
33:31 彼らは群れをなしてあなたのもとに来、わたしの民はあなたの前にすわり、あなたのことばを聞く。しかし、それを実行しようとはしない。彼らは、口では恋をする者であるが、彼らの心は利得を追っている。
33:32 あなたは彼らにとっては、音楽に合わせて美しく歌われる恋の歌のようだ。彼らはあなたのことばを聞くが、それを実行しようとはしない。
33:33 しかし、あのことは起こり、もう来ている。彼らは、自分たちの間にひとりの預言者がいたことを知ろう。」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

このメッセージの主題は、イスラエルの将来の回復への困難な道について語っています。

23~29節、汚れたままで、約束の地の回復を望む者たちへの警告です。

30~33節、主のみことばを聞くけれども、実行しない人々、口では敬虔を装っても、心の中は貧欲で満ちている人々へのメッセージです。

回復を説教すると言っても、先ずこれらの人々を、救いと聖化に導く所から始めるのですから、大変です。

エゼキエルは、これまで神のご要求の標準を教えて来ました。

24節では、「イスラエルの地のこの廃墟に住む者たち」とは、即ちバビロンから帰還してきて、荒廃したユダの地に住んでいる人たちのことです。彼らは、アブラハムのその地の所有権を持ち出して、その地の本当の所有権は、苦難に耐えて、バビロン捕囚から帰って来た自分たちにあると、要求したのです。

これに対して神は、25、26節で、神のきよめの標準を示して、彼らの要求が不適切であることを、勧告したのです。彼らは、神の儀式的律法を破って、いけにえを「血のついたまま食べ」ています。同時に、偶像礼拝を行ない、殺人、姦淫の罪を犯していました。神の宗教的、道徳的律法も犯していたのです。

それでも、「この地を所有しようとするのか。」は、「神の相続地の所有権を主張するのか。」という、譴責です。

27~29節、この廃墟に住む人々に対する神の審判は、「彼らが剣に倒れる」、「野獣に殺される」、「疫病で死ぬ」です。彼らの汚れた性質、聖い性質の欠如、彼らの行なった全ての忌み嫌うべき行ないの故に、神は彼らの相続地を荒廃させました。諸国の民は、驚きと恐れに満たされたのです。

その回復は、イスラエルの民の真実な悔い改めと、主に立ち返ることなしにはあり得ません。

預言者エゼキエルは、バビロン捕囚の七十年の間に、イスラエルの民が悔い改めて、神に立ち返るために、神の預言者として、悔い改めと救いの福音を説教するように命じられたのです。

30~33節、この部分では、エゼキエルは一般大衆に向かって説教しています。民衆は、エゼキエルの語る神のみことばに関心を示していますが、真剣に聞こうという感じではありません。これからの回復について、何を語るのか、お手並み拝見という感じです。

「彼らは群れをなしてあなたのもとに来、わたしの民はあなたの前にすわり、あなたのことばを聞く。しかし、それを実行しようとはしない。彼らは、口では恋をする者であるが、彼らの心は利得を追っている。あなたは彼らにとっては、音楽に合わせて美しく歌われる恋の歌のようだ。彼らはあなたのことばを聞くが、それを実行しようとはしない。」(エゼキエル書33:31~32)

町の人々は、しばしば好んで、主からのみことばを求めて、エゼキエルの所にやって来ました。

彼らは、エゼキエルのメッセージを、「音楽に合わせて美しく歌われる恋の歌」のように聞いていたのです。即ち面白く、愉快な物語のように聞いていたのです。

彼らは、口では熱心に主について語り、主を賛美しますが、聞いた神のメッセージを実行しようとはしなかったのです。

それ故、この心の状態では、祖国の回復は実現しません。

これは、最近、教会で流行っているコンサート集会に似ています。コンサートには大勢集まるけれども、みことばを実行する人は少ないのです。

神はこのことを知っておられて、「彼らはあなたのことばを聞くが、それを実行しようとはしない」と、言われたのです。

人間の歴史を通して、神のみことばを語るときの大きな課題の一つは、人はみことばを聞くが、実行しないことです。

「また、みことばを実行する人になりなさい。自分を欺いて、ただ聞くだけの者であってはいけません。
みことばを聞いても行なわない人がいるなら、その人は自分の生まれつきの顔を鏡で見る人のようです。
自分をながめてから立ち去ると、すぐにそれがどのようであったかを忘れてしまいます。
ところが、完全な律法、すなわち自由の律法を一心に見つめて離れない人は、すぐに忘れる聞き手にはならないで、事を実行する人になります。こういう人は、その行ないによって祝福されます。」(ヤコブ書1:22~25)

<今週の活用聖句>

ヤコブの手紙1章25節
「ところが、完全な律法、すなわち自由の律法を一心に見つめて離れない人は、すぐに忘れる聞き手にはならないで、事を実行する人になります。こういう人は、その行ないによって祝福されます。」

<集会案内>

◇2月17日(水)聖別会(27)午前10時半
「献身(5)きよい心」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421


【メッセージCDの販売】

メッセージCDは、一回分CD1枚500円+送料で販売しています。
(送料1~3枚160円、4~8枚210円、9枚310円、10枚以上送料無料)

【礼拝メッセージ・CD、テープのホットサービスのご案内】
毎週、日曜日の礼拝メッセージをお送りしています。全国どこでも、火曜日か、水曜日には、お手元に届きます。一年間ご予約下さると幸いです。
1年間ご予約(60分CD、52~53回分)36,000円(送料含む)
1ケ月毎の分割(1ケ月3,000円4~5回分)もできます。

いずれも代金前納で、お申し込み下さい。
お支払いは、郵便振替をご利用ください。
口座番号 00250一1-14559
加入者名 宗教法人 地の塩港南キリスト教会
電話・FAX 045(844)8421
牧師 真部 明