書籍紹介 「教会学校生徒のあい」
まなべあきら著
B6 86ページ
愛こそ、キリストの教えの中心です。この聖書の中心メッセージを私たちの実際生活の中で生かしていくための手引きです。この本は子ども向ぎに書かれていますが、内容は大人にも十分役に立つと信じています。
目次
第一章 愛の目じるし
一、愛のあふれる心
二、たがいに愛し合いなさい
三、あなたから先に愛しなさい
四、キリストが愛されたように
五、あなたの隣人を愛しなさい
六、自分がしてもらいたいことを、人にしてあげなさい
七、たがいに仕えなさい
八、「あの子が悪い」と言ってはいけません
九、いじめられたら
十、愛したくないとき
十一、左の手に知られないように
十二、イエス様にするつもりで
十三、イエス様がおられる所
第二章 愛のいのり
一、愛の源である神
二、心を結び合わせてくださる神
三、愛の奇跡をなさる神
四、広い心を与えてくださる神
五、ひとりの人も忘れない神
六、愛を教えてくださる神
七、十字架によって愛される神
八、イエス様を中心にした集まりを祝福される神
九、心の中に住んでくださる神
十、聖霊によって、お守りくださる神
第三章 愛の実
一、人をたいせつにすること
二、人の気持ちがわかること
三、心がやさしいこと
四、人のしもべとなること
五、心がへりくだっていること
六、はげますこと
七、がまんすること
八、ほほえむこと
九、人をゆるすこと
十、傷つけた人のために祈ること
十一、助け合うこと
十二、イエスさまの救いを伝えること
以下、一部抜粋
はじめに
わたしは、教会学校のみなさんのために、少しでも役に立つようにと、「いのり」 「はてな?」 「ちから」をこれまでに書きました。多くのおともだちが読んでくださっていることをうれしく思います。
さて、みなさん教会学校で聖書からたくさんのことを勉強しますね。しかしその教えられたことを家に帰ってから、あるいは学枚にいるときなどに、行なっていますか。やっぱり、「いじわるされたからいじわるをしかえす。」ということをしていませんか。こういうことをくりかえすのは、「愛する」とか、「親切にする」ということが、よくわかっていないからではないでしょうか。教会学校でたくさん勉強しても、それを実際にはどのようにしたらいいのか、よくわかっていないからだと思います。
パウロは、「神の国はことばにはなく、力にあるのです。」(コリント人への手紙第一4章20節)と言いました。ことばで立派なことが言えるだけでなく、実行することが大切なのです。このことは、ほかの人にあてはめるのではなく、自分にあてはめて考えなければなりません。そこで、今回は、「教会学校生徒のあい」を書きました。きっと、みなさんの助けになると思います。もちろんこの小さい本ですべて十分というわけではありません。この本は手がかりであって、みなさんは この本からさらに聖書に進んでいただきたいと思います。
イエス様の愛が、みなさんの心の中にあふれますように。
一九八三年五月七日
著者 まなべ あきら
第一章 愛の目じるし
一、愛のあふれる心
「自分を愛してくれる者を愛したからといって、何の報いが受けられるでしょう。取税人でも、同じことをしているではありませんか。また、自分の兄弟にだけあいさつしたからといって、どれだけまさったことをしたのでしょう。異邦人でも同じことをするではありませんか。だから、あなたがたは、天の父が完全なように、完全でありなさい。」
(マタイの福音書5章46~48節)
「たとい、私が人の異言や、御使いの異言で話しても、愛がないなら、やかましいどらや、うるさいシンバルと同じです。また、たとい私が預言の賜物を持っており、またあらゆる奥義とあらゆる知識とに通じ、また、山を動かすほどの完全な信仰を持っていても、愛がないなら、何の値うちもありません。また、たとい私が持っている物の全部を貧しい人たちに分け与え、また私のからだを焼かれるために渡しても、愛がなければ、何の役にも立ちません。愛は寛容であり、愛は親切です。また人をねたみません。愛は自慢せず、高慢になりません。礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、不正を喜ばずに真理を喜びます。すべてをがまんし、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。愛は決して絶えることがありません。預言の賜物ならばすたれます。異言ならばやみます。知識ならばすたれます。・・・・・ こういうわけで、いつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で一番すぐれているのは愛です。」(コリント人への手紙第一13章1~8、13節)
わたしたちは聖霊によって神の愛を心に注いでいただくまで、人を愛することはむずかしいのです。だから、「聖霊さま。どうぞ、わたしの心に来て、神の愛の炎を燃やしてください。」とお祈りしてください。
ほんとうのしあわせ、ほんとうの平和は、人をたいせつにしたいという思いで、なんでもするときに、やってくるのです。
あなたは心の中で、「自分だけが得をしたい。」と思ったことがありませんか。そういう心の中の声には耳をふさぎなさい。
むしろ、だれか親切にしてあげられる人はいないか、さがしてください。イエスさまの愛を分けてあげたらいいなあ、と思う人はいませんか。
愛は、もらうだけでは、だんだんとくもり、ドンヨリとして生き生きとした喜びがなくなってしまいます。しかし、もらった愛をだれかに分けてあげると、泉のように神さまの恵みが心の中にわいてくるのです。
ですからたがいに愛し合い、心を一つにして助け合う心を強くしてください。愛は感じだけではありません。実際の行ないをとおして成長していくのです。このようにして神の国は広く、大きくつくられていくのです。わたしたちも、聖霊によって、神さまの愛が心にあふれるようになりますように。
以上、一部抜粋