週報No.2217 希望の預言エゼキエル書(2)「預言者エゼキエル」 エゼキエル書 2:1~2

2020年1月12(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 2:1~2
2:1 その方は私に仰せられた。「人の子よ。立ち上がれ。わたしがあなたに語るから。」
2:2 その方が私に語りかけられると、すぐ霊が私のうちに入り、私を立ち上がらせた。そのとき、私は私に語りかけることばを聞いた。【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

目的

 エゼキエルの任務は、失望しているユダの捕囚民に、彼らが故郷の輝かしいエルサレムの都と王国の滅亡の災禍を受けたのは、彼ら自身が主なる神の警告を聞き入れず、拒み続けたためであったことを、悟らせるためでした。

 自分の罪を認めることは、自尊心が許さず、静めにくいものです。しかし、聖霊が働いて下さり、私のために身代わりとなって神の御子イエス・キリストが十字架にかかって死んで下さったことを悟る時、キリストの愛に押し出されて、勇気を出して、自分が不信仰であったことを告白できるのです。
「その方が来ると、罪について、義について、さばきについて、世にその誤りを認めさせます。罪についてというのは、彼らがわたしを信じないからです。」(ヨハネ16:8~9)

 罪とは、ギリシャ語で「ハマルティヤ」です。その意味は「神が創造されたご目的と的外れの生き方をしている」ことです。
「罪から来る報酬は死です。しかし、神の下さる賜物は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。」(ローマ6:23)

 このようにエゼキエルの預言は、個人個人の生き方と心の信仰の責任の大切さを教えています。

 ユダ王国のように、外見はダビデの王家を継承する神制王国であっても、国王と国民が神を無視して、偶像礼拝を犯し続けるなら、神はその国も国民も、必ず滅ぼされます。しかし、人をお造りになり、私たちを愛して下さる神は、悪人だからといって、滅びることを喜ばれません。神は、値なく、真心をもって、救いを全ての者に与えるように備えておられます。
「彼らにこう言え。『わたしは誓って言う。-神である主の御告げ- わたしは決して悪者の死を喜ばない。かえって、悪者がその態度を悔い改めて、生きることを喜ぶ。悔い改めよ。悪の道から立ち返れ。イスラエルの家よ。なぜ、あなたがたは死のうとするのか。』」(エゼキエル書33:11、ペテロ第二、3:9)

 このエゼキエルの預言は、いつか、イスラエルは再び、自分の国に集められ、一人の王を持つに至ります。そこにて、真の王(アドナイ)礼拝が行なわれ、その時、その町は「アドナイ・シャマ」(主はここにおちれる)と唱えられます(エゼキエル書48:35)

 このようにして本書は、主なる神がその永遠のご目的とお約束と救いのご計画に、忠実であられることを現わしています。罪深い国は必ず滅ぼされます。しかし、神はご自分を信じる人をお見捨てにはなりません。それまで、私たちは心に主イエス様をお迎えして、礼拝をささげましょう。

 それを実現するために、エゼキエルのメッセージの使命は、神のいつくしみと厳しさの両面を示しています(ローマ11:22)

 エゼキエルの時代のユダの捕囚民たちは、バビロンに来てもまだ偽預言者たちの安易な言葉に欺かれ、騙されていたのです。いつの時代にも、人は自分に都合のいいことを言ってくれる人に従ってしまいやすいのです(テモテ第二、4:3~4)。

 偽預言者は、「エルサレムはバビロンに破壊されることなく、捕らわれて来たユダの人々も間もなく、憧れの都エルサレムと祖国に帰されるだろう。」と言われて、安易にそれを信じて、その気になっていたのです。この実情を伝え聞いた預言者エレミヤは、エルサレムからバビロンにいるエゼキエルと捕囚民に手紙を書きました(エレミヤ書29章)。エゼキエルは、その翌年から預言を始め、預言者エレミヤが語った全てのことを裏付けました。

 エゼキエルは、バビロンにいる捕囚民がエルサレムに帰ることを望む前に、先ず彼ら自身一人一人が神に立ち返らなければならないことを勧めました。この悔い改めは困難な仕事で、初めは非常な反対を受けましたが、忍耐強く信じ続け、導き続けて働き、最後には成功しました。聖霊の助けがあったからです。

 遂には、ユダの捕囚民は偶像礼拝を完全に捨てて、神に立ち返り、クロスの勅令によって、憧れの、しかし荒廃したエルサレムに帰ることができるようになったのです。この時の喜びと光栄はいかばかりだったことでしょうか。

 これには、エレミヤとエゼキエルの連携した奉仕が、大きな役割を果たしたのです。何も結果が見えて来なくても、忍耐強く、忠実に、コツコツ奉仕しているなら、神は必ず大いなる結果を見せて下さいます。
「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。寛容を尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。」(テモテ第二、4:2、コリント第一、15:58)

<今週の活用聖句>

マタイの福音書6章33節
「だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。」

<集会案内>
         
◇「志道会」 毎聖日礼拝後30分くらい

◇15日(水)聖別会 午前10時半
 御霊の証し(1)「神のみことばの証し(1)赦しと受け入れられることの確信」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421