週報No.2222 希望の預言エゼキエル書(7)「水晶のような大空」 エゼキエル書 1:22~28

2020年2月16(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 1:22~28
1:22 生きものの頭の上には、澄んだ水晶のように輝く大空のようなものがあり、彼らの頭の上のほうへ広がっていた。
1:23 その大空の下には、互いにまっすぐに伸ばし合った彼らの翼があり、それぞれ、ほかの二つの翼は、彼らのからだをおおっていた。
1:24 彼らが進むとき、私は彼らの翼の音を聞いた。それは大水のとどろきのようであり、全能者の声のようであった。それは陣営の騒音のような大きな音で、彼らが立ち止まるときには、その翼を垂れた。
1:25 彼らの頭の上方の大空から声があると、彼らは立ち止まり、翼を垂れた。
1:26 彼らの頭の上、大空のはるか上のほうには、サファイヤのような何か王座に似たものがあり、その王座に似たもののはるか上には、人間の姿に似たものがあった。
1:27 私が見ると、その腰と見える所から上のほうは、その中と回りとが青銅のように輝き、火のように見えた。その腰と見える所から下のほうに、私は火のようなものを見た。その方の回りには輝きがあった。
1:28 その方の回りにある輝きのさまは、雨の日の雲の間にある虹のようであり、それは【主】の栄光のように見えた。私はこれを見て、ひれ伏した。そのとき、私は語る者の声を聞いた。
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

 「彼らが進むとき、私は彼らの翼の音を聞いた。それは大水のとどろきのようであり、全能者の声のようであった。それは陣営の騒音のような大きな音で、彼らが立ち止まるときには、その翼を垂れた。彼らの頭の上方の大空から声があると、彼らは立ち止まり、翼を垂れた。」(エゼキエル書1:24~25)

 この大空の下で、彼らの翼の音が大水のとどろきのように、また全能の神の御声のように、荘厳であるとともに、神の軍隊の陣営の騒音のようにも聞こえています。これが何を意味するかは分かりませんが、これは聖書の中に、重要な時に出動されている、或いは出動を待機しておられる万軍の主の軍の将が率いる神の軍隊であると思ってもよいでしょう。

 この万軍の主の軍の将は、ヨシュア記5:13~15に現われています。「…彼が目を上げて見ると、見よ、ひとりの人が抜き身の剣を手に持って、彼の前方に立っていた。…『いや、私は主の軍の将として、今、来たのだ。』そこで、ヨシュアは顔を地につけて伏し拝み、…」この主の軍の将は、受肉前の、人となられる前のイエス・キリストです。

 その生きものの翼は、上からの御声に従って止まり、翼を垂れています。それまで、その翼は大空を駆け巡って、飛び翔(かけ)り、主に仕えて働いていました。しかし、上からの御声に従って、働きを止め、立ち止まっただけでなく、翼を垂れて、完全に止まってしまっています。この「止まって、翼を垂れる」ことは、神の静護(せいひつ)、即ち水晶のような神の平安を経験する秘訣として記されています。

 この「生きものが立ち止まって、翼を垂れている」姿を、私にとって考えてみましょう。

 私のことで恐縮ですが、主に仕えておよそ46年、主のために走ること、働くことだけに夢中になって来ました。「やめよ。わたしこそ神であることを知れ。わたしは国々の間であがめられ、地の上であがめられる。」(詩篇46:10)のみことばを聞いて来なかったのです。

 主に仕えるために、主の御声も、みことばも、みこころも、お気持ちも、聞かず、主がいかに偉大なる神であるかも知らず、主だけが全地であがめられるお方であることも知らず、ただひたすら、走り続けて来たのです。

 主は、走り続けていた青年モーセを、40年間、働きを止めさせて、ミデヤンの荒野に遣わしました。主はエリヤの働きも止めさせました。主は迫害者サウロの働きも止めさせました。

 真剣に、命がけで走り続けている者を止めさせることは、大きな屈辱感や絶望感や虚無感を与えてしまうかもしれません。

 しかし、主は、私に、これまでの働きを全く離れて、走るのを止めるだけでなく、翼も垂れるように求められるのです。これまでの続きをするのではなく、新たな主の御声を、ご命令を聞く備えをするように、命じられるのです。

 私は、主の前に座っていても、祈っていても、みことばに仕えていても、私のたましいの翼が垂れていない、まだ、今にも翼を働かせようと、翼がゆれているのです。これはまだ、神の御前の静けさ「静護(せいひつ)」を経験していません。
祈っていても、答えがないのに、何十年も信じて待ち続ける人を、愚か者と、見る人もいるでしょう。しかし、「なぜなら、聖書にこうあるからです。『見よ。わたしはシオンに、選ばれた石、尊い礎石を置く。彼に信頼する者は、決して失望させられることがない。』」(ペテロ第一、2:6)

 自分中心の自我を抑えているだけで、我慢している人は、毎晩、罪を悔い改めて、眠りにつかなければなりません。神の前で、神の御声を聞くためのたましいの備えができていないのです。「…もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられる」状態になっていないのです。

 私が自分の翼を垂れる時、聖霊とみことばは光となって語りかけ、これまで経験したことのない世界へ連れて行ってくれるのです。ですから、神の前で、からだも、心も、霊も、翼を完全に垂れましょう。そうすれば、いまだ聞いたことのない、静かな細い御声を聞くでしょう。神の御座の前に広がる水晶のような、ガラスの海の、深い平安の輝きを味わうのです。主イエス様がお遣わしになった「もうひとりの助け主」パラクレートス、慰め主、キリストの御霊、聖霊が私の内を満たして、最高の経験をさせて下さるのです。

 もし、本当に、真剣に、神を知りたければ、あなたがこれまで身につけて来た考えも、思いも捨てて、止めて、静かに止まって、「主よ。私がここにおります。」とだけ祈って下さい。そうすれば、生きものが立ち止まって、翼を垂れることによって、持っておられた神の臨在の中での静けさと全き平安を経験させて下さいます。

<今週の活用聖句>

ガラテヤ人への手紙2章20節
「私はキリストとともに十字架につけられました。もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです。いま私が、この世に生きているのは、私を愛し私のためにご自身をお捨てになった神の御子を信じる信仰によっているのです。」

<集会案内>
         
◇「志道者会」 毎聖日礼拝後30分くらい

◇ 2月19日(水)聖別会 午前10時半
 「訓練された人々(2)力への訓練」

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