週報No.2228 希望の預言エゼキエル書(13)「主のメッセージは実行される」 エゼキエル書 5:1~17

2020年3月29(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 5:1~17
5:1 人の子よ。あなたは鋭い剣を取り、それを床屋のかみそりのように使って、あなたの頭と、ひげをそり、その毛をはかりで量って等分せよ。
5:2 その三分の一を、包囲の期間の終わるとき、町の中で焼き、またほかの三分の一を取り、町の回りでそれを剣で打ち、残りの三分の一を、風に吹き散らせ。わたしは剣を抜いて彼らのあとを追う。
5:3 あなたはそこから少しの毛を取り、それをあなたの衣のすそで包み、
5:4 そのうちからいくらかを取って、火の中にくべ、それを火で焼け。火がその中から出て、イスラエルの全家に燃え移ろう。」
5:5 神である主はこう仰せられる。「これがエルサレムだ。わたしはこれを諸国の民の真ん中に置き、その回りを国々で取り囲ませた。
5:6 エルサレムは諸国の民よりも悪事を働いて、わたしの定めに逆らい、その回りの国々よりもわたしのおきてに逆らった。実に、エルサレムは、わたしの定めをないがしろにし、わたしのおきてに従って歩まなかった。」
5:7 それゆえ、神である主はこう仰せられる。「あなたがたは、あなたがたの回りの諸国の民よりも狂暴で、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを行わず、それどころか、あなたがたの回りの諸国の民の定めさえ行わなかった。」
5:8 それゆえ、神である主はこう仰せられる。「今、わたしもあなたを攻め、諸国の民の目の前で、あなたにさばきを下す。
5:9 あなたのしたすべての忌みきらうべきことのために、今までしたこともなく、これからもしないようなことを、あなたのうちで行う。
5:10 それで、あなたのうちの父たちは自分の子どもを食べ、子どもたちは、自分の父を食べるようになる。わたしは、あなたにさばきを下し、あなたのうちの残りの者をすべて四方に散らす。
5:11 それゆえ、──わたしは生きている。神である主の御告げ──あなたはあなたのすべての忌むべきものと、すべての忌みきらうべきことで、わたしの聖所を汚したので、わたしはあなたを取り去り、わたしはあなたを惜しまず、また、あわれまない。
5:12 あなたの三分の一はあなたのうちで疫病で死ぬか、あるいは、ききんで滅び、三分の一はあなたの回りで剣に倒れ、残りの三分の一を、わたしは四方に散らし、剣を抜いて彼らのあとを追う。
5:13 わたしの怒りが全うされると、わたしは彼らに対するわたしの憤りを静めて満足する。わたしが彼らに対する憤りを全うするとき、彼らは、【主】であるわたしが熱心に語ったことを知ろう。
5:14 わたしは、あなたの回りの諸国の民の中で、通り過ぎるすべての者の目の前で、あなたを廃墟とし、そしりとする。
5:15 わたしが怒りと憤りと譴責とをもって、あなたにさばきを下すとき、あなたは回りの諸国の民のそしりとなり、ののしりとなり、戒め、恐れとなる。【主】であるわたしがこれを告げる。
5:16 わたしがひどいききんの矢をあなたがたに放つとき、あなたがたは滅びてしまおう。わたしがそれを放つのは、ききんをいっそうひどくして、あなたがたのパンのたくわえをなくし、あなたがたを滅ぼすためである。
5:17 わたしはあなたがたにききんと、悪い獣を送る。彼らはあなたに子を失わせる。疫病と虐殺とがあなたのうちに起こる。わたしはあなたに剣を臨ませる。【主】であるわたしがこれを告げる。」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

 エルサレムの邪悪さは、三段階に記されています。これらの段階は、堕落していく道筋を示しています。

 第一に、6節「エルサレムは、わたしの定めをないがしろにし、」

 堕落の始まりは、神のみことばとみこころを、軽んじることから始まります。救われた喜びの感動が冷めてくるのと同時に、神を軽視する態度が忍び寄って来ます。主を後回しにし、みことばと聖霊の光に逆らう、内的生活の中で、主に対する反逆が始まるのです。

 第二に、6節「わたしのおきてに従って歩まなかった。」

 心の中で始まった、主に対する不忠信は、自分中心の生活に実際に現われて来るのです。言葉や口先だけの信仰、自分の知恵、熱心、知識の高ぶり、儀式に頼ることで自己満足してしまいます。

 第三に、11節「わたしの聖所を汚したので、」

 心の中の反逆性が、実際の生活に現われるようになると、安息日を軽んじるようになります。いけにえもただの儀式になってしまいます。

 どんな人でも、一瞬の内に堕落してしまうのではありません。最初は、神との個人的交わり、信頼関係を確立する前に、くずれ始め、きよめられることへの霊の渇きを持つ前に、肉の満足を求めるようになり、段々、主の日の礼拝儀式に座っていることが、「神の国と神の義を第一に求めていることだ」と満足するようになってしまうのです。

「霊とまことをもって礼拝する」意味を、日曜日の礼拝式に座っていることで、満足してしまっていないでしょうか。心に神の愛、アガペーを持って、隣人と分かち合い、助け合い、重荷を負い合う人の心と交わりの内に、主イエスご自身がいてくださり、これが「霊とまこと」によってささげる礼拝です。礼拝の本質を、見失わないようにしましょう。

 「そういうわけですから、兄弟たち。私は、神のあわれみのゆえに、あなたがたにお願いします。あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です。」(ローマ12:1)

 信仰者が主から離れるとき、
  先ず、心の中で無関心になり、
  次に、生活行動が自分中心になり、
  最後に、主ご自身を捨ててしまうのです。
これが、エルサレムの堕落の道筋でした。

 エルサレムの刑罰も、段階的に啓示されています。

 第一段階は、5:15の初め「わたしが怒りと憤りと諸費をもって、」

怒りや憤りと、恐ろしいことが宣告されていますが、これはまだ実際の刑罰は伴っておらず、ことばだけの穏やかな神のさばきです。
 ことばだけで叱られているうちに、悔い改めて、神に立ち返る人は幸いです。しかし、残念なことに、ことばだけの刑罰で神に立ち返る人はいないとは言えませんが、稀でしょう。

 第二段階は、5:15の中ほど「あなたにさばきを下すとき、」

第二段階は、厳しさが増し加わって、実際の刑罰が下されています。実際に痛みや、苦しみ、嘆きを経験させられて後、自分の罪を悟って、悔い改める人がいます。それでも、へりくだって、神に立ち返る人は幸いです。

 第三段階は、最も残念な人です。
5:15の後半「回りの諸国の民のそしりとなり、ののしりとなり、戒め、恐れとなる。」

 警告を拒み続けて、神のさばきを受けて廃墟とされ、周辺の国々の民への見せしめに使われてしまうことです。エルサレムとユダの民は、この最悪の状態にまで行ってしまったのです。…

 このエゼキエル書5章で強調されているメッセージは、豊かな繁栄と特権と恵みと栄光を受けていればいるほど、求められる責任も大きいということです。

 エルサレムは、世界のどの都市よりも、神の偉大な栄光と祝福の特権を受けていたのに、それを裏切って、神に反逆し、偶像礼拝を行ない、神の遣わされた預言者を殺害したのですから、その問われる責任は大きく、その受けるべき刑罰は他の国民よりも厳しいのは当然でしょう。

 新約に生きる私たちは、自分が受けている主イエス様の十字架の恵みの偉大さを忘れてはなりません。

<今週の活用聖句>

ローマ人への手紙11章22節
「見てごらんなさい。神のいつくしみときびしさを。倒れた者の上にあるのは、きびしさです。あなたの上にあるのは、神のいつくしみです。ただし、あなたがそのいつくしみの中にとどまっていればであって、そうでなければ、あなたも切り落とされるのです。」

<集会案内>
         
◇「志道者会」 毎聖日礼拝後30分くらい

◇4月1日(水)聖別会 午前10時半
 「訓練された人々(8)重要なものの選択」

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