週報No.2239 希望の預言エゼキエル書(23)「神の反撃」 エゼキエル書 12:21~28

2020年6月14(日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エゼキエル書 12:21~28
12:21 さらに、私に次のような【主】のことばがあった。
12:22 「人の子よ。あなたがたがイスラエルの地について、『日は延ばされ、すべての幻は消えうせる』と言っているあのことわざは、どういうことなのか。
12:23 それゆえ、神である主はこう仰せられると言え。『わたしは、あのことわざをやめさせる。それで、彼らはイスラエルでは、もうくり返してそれを言わなくなる。かえって、その日は近づき、すべての幻は実現する』と彼らに告げよ。
12:24 もう、むなしい幻も、へつらいの占いもことごとく、イスラエルの家からなくなるからだ。
12:25 それは、【主】であるわたしが語り、わたしが語ったことを実現し、決して延ばさないからだ。反逆の家よ。あなたがたが生きているうちに、わたしは言ったことを成就する。──神である主の御告げ──」
12:26 さらに、私に次のような【主】のことばがあった。
12:27 「人の子よ。今、イスラエルの家は言っている。『彼が見ている幻はずっと後のことについてであり、はるか遠い将来について預言しているのだ。』
12:28 それゆえ、彼らに言え。『神である主はこう仰せられる。わたしが言ったことはすべてもう延びることはなく、必ず成就する。』──神である主の御告げ──」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージ>(一部分)

エゼキエルの取り上げた第二の流行のことばは、神の預言のことばを否定はしないけれども、その実現をはるか遠くに押しやってしまうことによって、無効にしてしまおうとしていることです。

「人の子よ。今、イスラエルの家は言っている。『彼が見ている幻はずっと後のことについてであり、はるか遠い将来について預言しているのだ。』」(エゼキエル書12:27)

「彼が見ている幻」とは、エゼキエルの預言のメッセージのことです。その幻とは、8章から11章の幻のことです。その幻の預言は、実現しそうもない、ずっと、はるか後の、実現不可能に見えることについてであると、偽預言者は主張したのです。

この不信仰な発言に対する神の反対証言は、28節の「わたしが言ったことはすべてもう延びることはなく、必ず、成就する」です。

「もうしばらくすれば、来るべき方が来られる。おそくなることはない。」(へブル書10:37)

「主はある人たちがおそいと思っているように、その約束のことを遅らせておられるのではありません。かえって、あなたがたに対して忍耐深くあられるのであって、ひとりでも滅びることを望まず、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。しかし、主の日は、盗人のようにやって来ます。その日には、天は大きな響きを立てて消え失せ、天の万象は焼けてくずれ去り、地と地のいろいろなわざは焼き尽くされます。」(ペテロ第二、3:9)

不信仰なユダヤ人と偽預言者に対する、この神の反論は、神ご自身の権威と、神のみことばの権威に基づいています。

この神の反証のみことばを聴くことによって、預言者エゼキエルは、神がもはやユダの民に刑罰を下されるのを先延ばしされないことを知ったのです。直ちに審判が下されることを確信したのです。

神の預言の成就は、確実であっても、直ぐにさばきが執行される時もあれば、近い将来、実現することが確定しているものもあります。更に、神のみこころの時に、究極的に成就するものがあるので、混乱することがあります。例えば、創世記3:15の十字架の預言、イザヤの主イエスのご降誕の預言、ローマ軍によるエルサレムの崩壊の主イエスの預言は30~40年後のAD70年に実現したのです。

エゼキエルは、この神のさばきの預言は、ユダとエルサレムにおける歴史的事件として、間近に差し迫っている、避けられない神のさばきとして、警告したのです。ですから民は、遠い先の事として安穏と構えていてはいけないのです。今すぐ、罪を悔い改めて、神に立ち返るように勧めたのです。

しかし偽預言者たちは、エゼキエルの差し迫った預言を偽りものだとして、信じませんでした。王も民も、偽預言者の安易なことばに従ってしまったのです。神の預言は、どちらが厳しいか、容易かによって決まらず、どちらが本当に主なる神が言われたのかによって、決まるのです。どちらが自分に気にいっているかによって、選んではなりません。神が本当に語られた預言だけが実現するのです。それ以外は、どんなに良さそうであっても、悪魔から出た偽りのことばです(ヨハネ8:44)。

神の預言は、たいていの場合、直近のその時代の歴史的事実として実現している部分と、霊的な意味において実現している要素があり、そして究極的に実現する啓示の完成がありますから、人の知恵で表面的に受け止めて、解釈してはいけません。

現代の私たちにとって、キリストの再臨は新約聖書の中で、差し迫ったものとして語られ、いつ主が来られても良いように、備えて置くようにと、命じられています。二千年の教会の歴史の中で、キリストの再臨が実現していないことから、注解者の中には、キリストの再臨をいつ起きるかわからない、必ずしも直ぐに起きるものではないと、教える者も出て来ています。また、キリストの再臨は、聖霊の降臨によって実現してしまっていると解釈する人もいます。その人たちは、主イエスは聖霊の降臨によって再臨の預言を成就したのだと間違えてしまったのです。パウロは、第一テサロニケ4:14~18で、キリストの再臨を、目に見える姿をとっての、可見的キリストの再臨であると、預言しているのは正しいのです。

「そしてこう言った。『ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。』」(使徒1:11)

この間違いは、エゼキエルの時代の不信仰の人々と同じ誤りを犯しています。エゼキエルの時代の偽預言者たちは、神の預言のみことばを、まっすぐに受け止めることを拒んだために滅んだのです。ユダ王国を滅亡させてしまったのです。

現代の、神のみことばを直視しない不信仰な者たちも、多くの信仰者を迷わせ、滅びに連れて行ってしまうのです。

<今週の活用聖句>

ルカの福音書12章35、40節

「腰に帯を締め、あかりをともしていなさい。…あなたがたも用心していなさい。人の子は、思いがけない時に来るのですから。」

<集会案内>

◇6月17日(水)聖別会 午前10時半
「訓練された人々(19)懲らしめの価値」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421

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