週報No.2276 希望の預言エゼキエル書(58)「大牧者」 34:17~31
2021年2月28日(日) 午前10時半
礼拝メッセージ 眞部 明 牧師
エゼキエル書 34:17~31
34:17 わたしの群れよ。あなたがたについて、神である主はこう仰せられる。見よ。わたしは、羊と羊、雄羊と雄やぎとの間をさばく。
34:18 あなたがたは、良い牧場で草を食べて、それで足りないのか。その牧場の残った分を足で踏みにじり、澄んだ水を飲んで、その残りを足で濁すとは。
34:19 わたしの群れは、あなたがたの足が踏みつけた草を食べ、あなたがたの足が濁した水を飲んでいる。
34:20 それゆえ、神である主は彼らにこう仰せられる。見よ。わたし自身、肥えた羊とやせた羊との間をさばく。
34:21 あなたがたがわき腹と肩で押しのけ、その角ですべての弱いものを突き倒し、ついに彼らを外に追い散らしてしまったので、
34:22 わたしはわたしの群れを救い、彼らが二度とえじきとならないようにし、羊と羊との間をさばく。
34:23 わたしは、彼らを牧するひとりの牧者、わたしのしもべダビデを起こす。彼は彼らを養い、彼らの牧者となる。
34:24 【主】であるわたしが彼らの神となり、わたしのしもべダビデはあなたがたの間で君主となる。【主】であるわたしがこう告げる。
34:25 わたしは彼らと平和の契約を結び、悪い獣をこの国から取り除く。彼らは安心して荒野に住み、森の中で眠る。
34:26 わたしは彼らと、わたしの丘の回りとに祝福を与え、季節にかなって雨を降らせる。それは祝福の雨となる。
34:27 野の木は実をみのらせ、地は産物を生じ、彼らは安心して自分たちの土地にいるようになる。わたしが彼らのくびきの横木を打ち砕き、彼らを奴隷にした者たちの手から救い出すとき、彼らは、わたしが【主】であることを知ろう。
34:28 彼らは二度と諸国の民のえじきとならず、この国の獣も彼らを食い殺さない。彼らは安心して住み、もう彼らを脅かす者もいない。
34:29 わたしは、彼らのためにりっぱな植物を生やす。彼らは、二度とその国でききんに会うこともなく、二度と諸国の民の侮辱を受けることもない。
34:30 このとき、彼らは、わたしが【主】で、彼らとともにいる彼らの神であり、彼らイスラエルの家がわたしの民であることを知ろう。──神である主の御告げ──
34:31 あなたがたはわたしの羊、わたしの牧場の羊である。あなたがたは人で、わたしはあなたがたの神である。──神である主の御告げ──」
【新改訳改訂第3版】
<礼拝メッセージ>(一部分)
第三は、25~31節、平和の契約を結ばれることです。
この部分はメシヤ時代の預言ですが、二通りの解釈が出来ます。
即ち、象徴的に解釈する場合と、文字通りに解釈する場合です。
先ず、象徴的な解釈の場合です。
25節の「平和の契約」は、イエス・キリストの初臨で始まったメシヤ時代の特色を、象徴的に描写したものです。
それは、25節中ほどの「悪い獣をこの国から取り除く」時に訪れる霊的平和な時代のことです。
25節後半の「彼らは安心して荒野に住み、森の中で眠る」とは、もはや恐怖によって脅かされることのない、平安な時代となることです。
エルサレムの陥落と、ユダ王国の荒廃と、七十年の捕囚を経験したユダヤ人にとって、平安な生活がいかに大事な、高価なものであるかを、悟っていたのです。
それは、神の民にとって、もう彼らを脅かす者もいない、神を喜ぶ、霊的祝福の時代が来ることです。
日本では、この70~80年、戦争こそしていませんが、終末を示す地震は止まず、洪水、日照り、疫病、聖書が警告しているわざわいが、明確に襲って来ています。これだけ明確に示されれば、神の警告と受け止めて、信仰の備えをしなければ、最後の滅亡に陥ってしまうでしょう。
モルデカイは、エステルにこう言っています。
「もし、あなたがこのような時に沈黙を守るなら、別の所から、助けと救いがユダヤ人のために起ころう。しかしあなたも、あなたの父の家も滅びよう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。」(エステル記4:14)
神がいつも、私たちの集まりの中にいて、私たちの心は神の臨在に満たされ、互いに愛する交わりを味わい、私たちは平安を与えられるのです。
私たちクリスチャンは、捕囚から帰還したユダヤ人に与えられた神の約束の、新約の相続人です。
しかし、この約束は、二千年前の主イエス様のご降誕の時には、ほんのわずかなユダヤ人しか、良い羊飼いのもとに、集められていませんでした。
それ故、主イエス様は、信仰による神の民を、全世界から呼び集められ、この霊的イスラエル(主イエスを信じる民)と平和の契約を結ばれ、私たちの内にあって、平安を与えられているのです。
次に、文字通りの解釈の場合です。
25節の「平和の契約」は、神が世界中に散らされているイスラエル民族を、パレスチナに集めて、この約束を文字通りに成就する、将来の日を示しているというものです(エゼキエル書37:26~28)。
エゼキエルの預言は、レビ記26:3~6の約束、神の民が神のおきてに従うなら、神が彼らに平和を与えると約束されたことによっています。
イザヤは、この契約の約束は変わらないと言っています。
これらの二つの解釈のどちらによっても、「平和の契約」が強調されています。即ち、イスラエルの国土とイスラエルの民の両方が祝福されることです。
「わたしは彼らと、わたしの丘の回りとに祝福を与え、季節にかなって雨を降らせる。それは祝福の雨となる。」(エゼキエル書34:26)
「季節にかなって雨を降らせる」と言い切れるお方は、主権をお持ちのお方である神以外にありません。季節の作物の上に雨を注ぐ者は、神以外にいません。
あわれみは神の賜物であり、人間の作り出せるものではありません。しかし、神のあわれみは、人間が生きて行く上で、必ず必要な恵みです。
神が豊かなあわれみでお救い下さるまで、私は永遠のいのちを受けることが出来ないのです。
神は「しずくをたらす」ではなく、「雨を降らす」と言われました。神が祝福を与える時には、いつも、溢れるほど多く与えられます。
私たちが、謙遜であり続けるために、祈り続けるために、きよめの恵みに進むために、天の御国に達するために、豊かな恵みを必要としています。
しかも、神の与えて下さる恵みは、その時にふさわしい恵みです。
「わたしは季節にかなって雨を降らせる。」
「ですから、私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。」(ヘブル書4:16)
<今週の活用聖句>
へブル人への手紙4章16節
「ですから、私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。」
<集会案内>
◇3月3日(水)聖別会(29)午前10時半
「献身(7)自我とキリストとの戦い」
地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421
牧師 真部 明
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