2017 復活節礼拝 「キリストの復活」 ヨハネの福音書20章1~31節

2017年4月16日 (日) 午前10時半 週報No.2071
礼拝メッセージ  眞部 明牧師

ヨハネの福音書20章1~31節

20:1 さて、週の初めの日に、マグダラのマリヤは、朝早くまだ暗いうちに墓に来た。そして、墓から石が取りのけてあるのを見た。
20:2 それで、走って、シモン・ペテロと、イエスが愛された、もうひとりの弟子とのところに来て、言った。「だれかが墓から主を取って行きました。主をどこに置いたのか、私たちにはわかりません。」
20:3 そこでペテロともうひとりの弟子は外に出て来て、墓のほうへ行った。
20:4 ふたりはいっしょに走ったが、もうひとりの弟子がペテロよりも速かったので、先に墓に着いた。
20:5 そして、からだをかがめてのぞき込み、亜麻布が置いてあるのを見たが、中に入らなかった。
20:6 シモン・ペテロも彼に続いて来て、墓に入り、亜麻布が置いてあって、
20:7 イエスの頭に巻かれていた布切れは、亜麻布といっしょにはなく、離れた所に巻かれたままになっているのを見た。
20:8 そのとき、先に墓に着いたもうひとりの弟子も入って来た。そして、見て、信じた。
20:9 彼らは、イエスが死人の中からよみがえらなければならないという聖書を、まだ理解していなかったのである。
20:10 それで、弟子たちはまた自分のところに帰って行った。
20:11 しかし、マリヤは外で墓のところにたたずんで泣いていた。そして、泣きながら、からだをかがめて墓の中をのぞき込んだ。
20:12 すると、ふたりの御使いが、イエスのからだが置かれていた場所に、ひとりは頭のところに、ひとりは足のところに、白い衣をまとってすわっているのが見えた。
20:13 彼らは彼女に言った。「なぜ泣いているのですか。」彼女は言った。「だれかが私の主を取って行きました。どこに置いたのか、私にはわからないのです。」
20:14 彼女はこう言ってから、うしろを振り向いた。すると、イエスが立っておられるのを見た。しかし、彼女にはイエスであることがわからなかった。
20:15 イエスは彼女に言われた。「なぜ泣いているのですか。だれを捜しているのですか。」彼女は、それを園の管理人だと思って言った。「あなたが、あの方を運んだのでしたら、どこに置いたのか言ってください。そうすれば私が引き取ります。」
20:16 イエスは彼女に言われた。「マリヤ。」彼女は振り向いて、ヘブル語で、「ラボニ(すなわち、先生)」とイエスに言った。
20:17 イエスは彼女に言われた。「わたしにすがりついていてはいけません。わたしはまだ父のもとに上っていないからです。わたしの兄弟たちのところに行って、彼らに『わたしは、わたしの父またあなたがたの父、わたしの神またあなたがたの神のもとに上る』と告げなさい。」
20:18 マグダラのマリヤは、行って、「私は主にお目にかかりました」と言い、また、主が彼女にこれらのことを話されたと弟子たちに告げた。
20:19 その日、すなわち週の初めの日の夕方のことであった。弟子たちがいた所では、ユダヤ人を恐れて戸がしめてあったが、イエスが来られ、彼らの中に立って言われた。「平安があなたがたにあるように。」
20:20 こう言ってイエスは、その手とわき腹を彼らに示された。弟子たちは、主を見て喜んだ。
20:21 イエスはもう一度、彼らに言われた。「平安があなたがたにあるように。父がわたしを遣わしたように、わたしもあなたがたを遣わします。」
20:22 そして、こう言われると、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖霊を受けなさい。
20:23 あなたがたがだれかの罪を赦すなら、その人の罪は赦され、あなたがたがだれかの罪をそのまま残すなら、それはそのまま残ります。」
20:24 十二弟子のひとりで、デドモと呼ばれるトマスは、イエスが来られたときに、彼らといっしょにいなかった。
20:25 それで、ほかの弟子たちが彼に「私たちは主を見た」と言った。しかし、トマスは彼らに「私は、その手に釘の跡を見、私の指を釘のところに差し入れ、また私の手をそのわきに差し入れてみなければ、決して信じません」と言った。
20:26 八日後に、弟子たちはまた室内におり、トマスも彼らといっしょにいた。戸が閉じられていたが、イエスが来て、彼らの中に立って「平安があなたがたにあるように」と言われた。
20:27 それからトマスに言われた。「あなたの指をここにつけて、わたしの手を見なさい。手を伸ばして、わたしのわきに差し入れなさい。信じない者にならないで、信じる者になりなさい。」
20:28 トマスは答えてイエスに言った。「私の主。私の神。」
20:29 イエスは彼に言われた。「あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ずに信じる者は幸いです。」
20:30 この書には書かれていないが、まだほかの多くのしるしをも、イエスは弟子たちの前で行われた。
20:31 しかし、これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるため、また、あなたがたが信じて、イエスの御名によっていのちを得るためである。【新改訳改訂第3版】

エルサレムの「園の墓(Garden Tomb)」と名づけられた庭園には、紀元一世紀頃の墓の遺跡があり、イエス様の墓のモデルとして公開されています。その入り口には木の扉がつけられ、”He is not here, for He is risen.”(ここにはおられません。よみがえられたからです。)と書かれています。

<インフォメーション>

彼女たちは、墓の石の扉が開いていても、主イエスのお体がなくなっていても、イエス様が復活されたことを信じませんでした。

三日前まで、イエス様から直接、三日目によみがえられることを聞いていたのですが、イエス様の約束のみことばを全然信じていません。それほどに、不信仰に支配されているのです。

ただ、イエス様を愛しているだけでも、みことばをしっかりと握っていなければ、不信仰に陥るのです。マリヤたちが主の復活のみことばを信じていれば、どういう行動をしたでしょうか。まず、三日間、指折り数えたでしょう。そして三日目の夜明けには、全員そろって、よみがえったイエス様にお会いするために、墓に行ったでしょう。そして復活された主を礼拝したでしょう。

しかし、どうしたことでしょう。十二弟子たちも、婦人たちも、誰一人として、イエス様が「三日目によみがえる」と約束されたみことばを、信じていなかったのです。ここで、大切なことは、みことばは覚えていても、理解していても、納得していても、役に立たないことです。みことばは、信じて、実際に活用していないと、マグダラのマリヤのように、絶望して泣いていなければならないのです。

イエス様が「なぜ泣いているのですか。だれを捜しているのですか。」と言われても、不信仰な自分の知恵が働いていますから、園の管理人と思ってしまったのです。こうして、聖書の話を聞いていても、いつも変わり映えのしない、牧師の話にしか聞こえません。

私の思いが、人の情のフィレオーに捕われている間は、霊の目は閉ざされていて、イエス様を経験することも、主の御声を聞くこともできません。マグダラのマリヤが、ペテロと同じフィレオーでイエス様を愛している間は、イエス様が後ろにいて、後ろを振り向いて、イエス様が立っておられるのを見ても、マリヤにはイエス様であることが分からなかったのです。

しかし、マリヤの不信仰が信仰に変わったのです。一瞬の内に変わったのです。それは主が、「マリヤ」と呼ばれた時です。

マリヤは、へブル語で「ラボニ」と答えています。当時、へブル語は普段使わないことばです。彼女は特別な緊張で答えたのです。彼女のたましいが呼び覚まされたのです。こうして信仰が呼び覚まされると、何もかもが、別世界になったのです。

マリヤはすぐにイエス様に、すがりついたようです。しかし、主は「わたしにすがりついてはいけません。わたしはまだ父のもとに上っていないからです。」と言われました。

このみことばは、重要な真理を示しています。イエス様は、復活後、四十日間、弟子たちの間に現われて、復活されたことを示された後、使徒の働き1:9~12で、オリーブ山から天に昇られ、父なる神の御座の右に着かれました。この地上における最後の行程は、キリストの贖いのみわざの永遠の完成のために重要です。

イエス・キリストの受肉降誕から、十字架の死と復活の、主イエスの地上において成し遂げられたすべてのみわざが、父なる神に受け入れられ、喜ばれることによって、キリストの贖いのみわざが、永遠に完全に完成するのです。

キリストのご昇天は、主が罪のない、義なるお方であり、主の贖いのみわざが、永遠に有効になったことを表わし、保証しているのです。それ故、主は、マリヤも弟子たちも地上に残して、天の御座に上られたのです。

もう一つ、主のご昇天の重要さは、聖霊が下られたことです。

 

【お知らせ】

本日、礼拝後 復活感謝会

私たちの信仰と希望と愛は、十字架と復活のみわざを成し遂げ、聖霊を与えて下さった私たちの救い主イエス様にあります。信仰を新たにして、喜びと感謝にあふれて、救い主を礼拝し、感謝をささげ、賛美をささげましょう。どなたでもご自由にご参加下さい。

<今週の活用聖句>

ヨハネの福音書14章1節

「あなたがたは心を騒がしてはなりません。神を信じ、またわたしを信じなさい。」

<集会案内>

◇4月19日(水)聖別会 午前10時半
聖潔の諸要素(62)
「尊いことに使われる器」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421