週報No.2173 涙の預言エレミヤ書(81)「切り裂かれた巻き物」エレミヤ書36:8~19

2019年3月17日 (日) 午前10時半

礼拝メッセージ  眞部 明 牧師

エレミヤ書36章8~19節
36:8 そこでネリヤの子バルクは、すべて預言者エレミヤが命じたとおりに、【主】の宮で【主】のことばの巻き物を読んだ。
36:9 ヨシヤの子、ユダの王エホヤキムの第五年、第九の月、エルサレムのすべての民と、ユダの町々からエルサレムに来ているすべての民に、【主】の前での断食が布告された。
36:10 そのとき、バルクは、【主】の宮の、書記シャファンの子ゲマルヤの部屋で、──その部屋は【主】の宮の新しい門の入口にある上の庭にあった──すべての民に聞こえるように、その書物からエレミヤのことばを読んだ。
36:11 シャファンの子ゲマルヤの子ミカヤは、その書物にあるすべての【主】のことばを聞き、
36:12 王宮の、書記の部屋に下ったが、ちょうど、そこには、すべての首長たちがすわっていた。すなわち書記エリシャマ、シェマヤの子デラヤ、アクボルの子エルナタン、シャファンの子ゲマルヤ、ハナヌヤの子ゼデキヤ、およびすべての首長たちである。
36:13 ミカヤは、バルクがあの巻き物を民に読んで聞かせたときに聞いたすべてのことばを彼らに告げた。
36:14 すべての首長たちは、バルクのもとにクシの子シェレムヤの子ネタヌヤの子エフディを遣わして言わせた。「あなたが民に読んで聞かせたあの巻き物、あれを手に持って来なさい。」そこで、ネリヤの子バルクは、巻き物を手に持って彼らのところに入って来た。
36:15 彼らはバルクに言った。「さあ、すわって、私たちにそれを読んで聞かせてくれ。」そこで、バルクは彼らに読んで聞かせた。
36:16 彼らがそのすべてのことばを聞いたとき、みな互いに恐れ、バルクに言った。「私たちは、これらのことばをみな、必ず王に告げなければならない。」
36:17 彼らはバルクに尋ねて言った。「さあ、どのようにして、あなたはこれらのことばをみな、彼の口から書きとったのか、私たちに教えてくれ。」
36:18 バルクは彼らに言った。「エレミヤがこれらすべてのことばを私に口述し、私が墨でこの巻き物に書きしるしました。」
36:19 すると、首長たちはバルクに言った。「行って、あなたも、エレミヤも身を隠しなさい。だれにも、あなたがたがどこにいるか知られないように。」
【新改訳改訂第3版】

<礼拝メッセージの要点>

 「彼らがそのすべてのことばを聞いたとき、みな互いに恐れ、バルクに言った。『私たちは、これらのことばをみな、必ず、王に告げなければならない。』」(エレミヤ36:16)

 バルクが読み聞かせた神のみことばは、集まって聞いていた首長たちに、大きなショックを与えました。彼らは、自分たちの国家に臨む厳しい神の審判を知って、「みな互いに恐れ」て、不安になったのです。

 神のみことばは、私の心に罪を示して、神の裁きを恐れさせ、信じる者の罪を赦し、きよめて、平安を与えます。

 「彼らはバルクに尋ねて言った。『さあ、どのようにして、あなたはこれらのことばをみな、彼の口から書きとったのか、私たちに教えてくれ。』」(エレミヤ36:17)

 信仰のない首長たちは、エレミヤが語ったことばが、バルクが読んだ巻き物のことばが、本当に神から出たみことばなのかを確かめたのです。それというのも、バルクの読む通りに、バビロン軍がエルサレムに迫っていたからです。

 殆どの人が、ゲへナの火を目前にするまで、イエス様の警告を心の底から信じないでしょう。しかし、ゲへナに行ってから、神のみことばの真実に気づくのでは、遅すぎます。

 「その金持ちは、ハデスで苦しみながら目を上げると、アブラハムが、はるかかなたに見えた。しかも、そのふところにラザロが見えた。彼は叫んで言った。『父アブラハムさま。私をあわれんでください。ラザロが指先を水に浸して私の舌を冷やすように、ラザロをよこしてください。私はこの炎の中で、苦しくてたまりません。』アブラハムは言った。『子よ。思い出して見なさい。おまえは生きている間、良い物を受け、ラザロは生きている間、悪い物を受けていました。しかし、今ここで彼は慰められ、おまえは苦しみもだえているのです。』…『私には兄弟が五人ありますが、彼らまでこんな苦しみの場所に来ることのないようによく言い聞かせてください。』しかしアブラハムは言った。『彼らにはモーセと預言者があります。その言うことを聞くべきです。』(ルカ16:23~29)

 聖書のみことばに、神の権威を受け止めるのでなければ、救われることはできません。

 …エホヤキムは、聞いていくうちに、彼が期待していた、バビロンの攻撃から助けてくれる話ではなく、エルサレムの滅亡の宣言だったので、読み終わった部分を切り裂いて、暖炉に投げ入れ、焼いてしまいました。

 読み終わった部分を切り裂いて焼いていることは、エホヤキムが次の部分では、神の助けが書かれていないか、期待していたことを表わしています。

 エホヤキムは、自分の気に入らない、自分の罪を示すことばを切り取って焼いてしまいました。聖書のことばを切り取って燃やしてしまえば、みことばの権威はなくなるのでしょうか。神の裁きの権威は消えるのではありません。巻き物を灰にしても、神のみことばは灰にはなりません。却って、以前にもまして、書き加えられました。

 私もまた、自分の罪を示し、悔い改めるべきところを示されるみことばを、無視したり、忘れたりせず、心の深くに留めて、従わせていただきたいものです。
「なぜなら、聖書にこうあるからです。『見よ。わたしはシオンに選ばれた石、尊い礎石を置く。彼に信頼する者は、決して失望させられることがない。』」(ペテロ第一、2:6)

 しかし、自分の罪を悔い改めてもいない、神に立ち返ってもいない者に、神の助けが約束されるはずもありません。

「王も、彼のすべての家来たちも、これらのすべてのことばを聞きながら、恐れようともせず、衣を裂こうともしなかった。」(エレミヤ36:24)

 エホヤキムの不信仰で、横暴で、不遜な態度は、数分前まで主を畏れる態度に傾きかけていた首長たちの心を頑なに翻してしまい、神の裁きを受ける側に態度を変えさせてしまったのです。家来の心は、権力者に左右されてしまいやすいのです。

 周囲の大勢の人の優柔不断な態度に影響されて、明確な信仰の態度を示す勇気が表わせない人が大勢います。その結果、主イエスの永遠のいのちも恵みも受けられないでいるのです。

 周りの人に左右されない信仰を握ってください。

 それには、神のみことばと聖霊による確信が必妻です。

<今週の活用聖句>

ローマ人への手紙12章1節
「そういうわけですから、兄弟たち。神のあわれみのゆえに、あなたがたにお願いします。あなたがたのからだを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささげなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です。」

<集会案内>

◇3月20日(水)聖別会 午前10時半
  道徳廃棄論者の間違い(1)「クリスチャンに罪は必要か」

地の塩港南キリスト教会
横浜市港南区上永谷5-22-2 TEL/FAX 045(844)8421